将来の精子形成障害に備えた精子凍結保存をされる方へ

検査・治療

精子をマイナス196度で凍結し、保存することを精子凍結といいます。 半永久的に凍結保存することが可能です。精子凍結の安全性は医学的に立証されています。

どういう方がどのような時に精子凍結をするの?

将来の精子形成障害に備えておきたい場合
精巣腫瘍、悪性リンパ腫、白血病などで抗がん化学療法を受けられた場合に将来において精子の形成が阻害され精子減少症や無精子症になる場合があります。 抗がん化学療法により影響を受けた睾丸が再び自然妊娠可能な数の精子を作りだすことはほとんどありません。 このような事態を防ぐために抗ガン化学療法開始前に、あるいは、開始直後に精子を凍結保存しておくことができます。
【独身の男性】
独身男性の場合は上記の理由以外での精子凍結保存は受け入れておりません。また、ご本人が未成年の場合はご家族の承認が必要です。
【既婚の男性】
既婚男性の場合はご夫婦の意思が一致していれば、当院にご夫婦で不妊治療ご通院の方は精子を凍結保存することができます。 ただし男性は年齢の上昇に対し精子の質の低下はそれほど顕著には起こりませんので精子を凍結保存する必要性を医師に確認後行っていただいた方が費用の無駄がないと思われます。

凍結精子を使用できる治療

「人工授精」と「体外受精(Conventional-IVF あるいは 顕微授精)」という、2つの治療に凍結精子を使用できます。タイミング療法には使用できません。

何本凍結すればよいか?

予想される妊娠率から逆算して必要な凍結精子の本数をイメージしてください。

  人工授精に使用したい場合 体外受精に使用したい場合
治療説明 凍結した精子を融解し、妻の排卵日に合わせて妻の子宮内に注入する方法 凍結した精子を融解し、妻の排卵日に合わせて採卵した卵子と受精させ、受精卵を妻の子宮に移植する方法
条件 融解後の所見で、精子濃度×運動率=300万以上であること。下回る場合は実施不可となります。 Conventional-IVF:融解後の所見で、精子濃度×運動率=2000万以上であること。下回る場合は顕微授精をご検討ください。
顕微授精:
運動精子が1匹でもいれば可能
妻の治療費用 1回約2万円 Conventional-IVF_1回約20万~50万
顕微授精_1回約30万~50万
*方法により異なります。
通院回数 月2~3回 月5~7回
妊娠率 妻側は検査で全く問題がなかった場合・・ 妻側は検査で全く問題がなかった場合・・
妻が34歳以下 5~8% 妻が34歳以下 30~40%
妻が35歳~37歳 2~6% 妻が35歳~37歳 25~35%
妻が38歳~40歳 1~2% 妻が38歳~40歳 20~25%

必要な凍結精子の本数は、100%÷上記それぞれの妊娠率+保険として1~2本

例えば・・
◆36歳の妻と体外受精を予定する場合は、100%÷25%~35%+1~2本=5本程度
◆36歳の妻と人工授精を予定する場合は、人工授精の妊娠率は低いことから4回実施しても成功しない場合は体外受精に治療を変更することを予定すると、
人工授精4回+100%÷25%~35%+1~2本=9本程度

上記の説明は、あくまでも理論値であり、妊娠を保証するものではありません。実際に何本凍結されるのかは患者様が自由に判断ください。凍結は1本1年間10,800円(税別)です。以降も1年更新の度に同額の費用がかかる点も留意ください。

1回の精子提出で、2本分に分けて凍結することもできます

何度も精子の提出ができない場合には、1回の提出分で2本に分けて凍結することもできます。
ご希望の場合は、WEB予約の【精子凍結2本】でご予約ください。もし満員で予約できない場合はお電話にてご予約ください。

1回の精子提出で2本凍結する際の注意点

1回の採取精液を2本に分けることで1本ずつの精子量が少なくなるため、ご希望通りの治療が実施できない可能性があります。

本人以外の方が精子を持参提出する場合は必ず「委任状」が必要です

本紙添付の委任状をご使用ください。委任が複数回になる場合は、委任状原本のコピーをとり、都度ご記入とご提出をしてください。

凍結精子の期限は1年間です

凍結期限の前に更新の確認書類を郵送いたしますので住所変更の場合には、HPにて住所変更手続きをして下さい。なお、お預かりした精子の凍結期限は65歳の誕生日の前日までです。

凍結精子を使用した治療を開始する時期がきましたら、妻の初診予約をとりますのでお電話ください。当院の妻の受診条件は年齢25歳~44歳までです。

凍結精子は別のクリニックに移送できます

人工授精や体外受精は通院が頻繁になるため、凍結精子をご希望の施設へ移送することが可能です。凍結精子の移送希望の場合は、当院HP「お問合せ」→「凍結精子・胚・卵子移送依頼フォーム」よりお問合せください。