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お知らせ

原から宮崎へのバトン、人工授精周期の内診再開 No.89

原院長が死去し3週間が経ちました。院長室の私物整理をすると趣味であった手品グッズがたくさんでてきました。

生前、なぜ手品が好きなのかと尋ねた時、手品は地道な練習の積み重ねでしか上手くならない。そして、その苦労は見せずに、華々しいショーで観客を感動させるところが好きだと言っていました。

多弁なようで、肝心なメッセージはシンプルに伝えようとする原院長の人柄が偲ばれるエピソードです。

皆さまには原の急な死去によりご不安と混乱を与えてしまいましたが、原から宮崎へバトンを渡した直後でもありました。その背景に原のどんな想いがあるのかを愚筆ながらお伝えできればと思います。

●2018年夏、原と宮崎の出会い
施設移転がきまった2016年、それまで常勤医師1名体制にこだわっていた原から「医師を増やそうと思う。後継者のこともあるし」と話がありました。それから何名もの医師にお会いしましたが、原の心は動かず。半ばあきらめていたころ、2018年の夏に宮崎先生にお会いしました。今思えば一目ぼれだったと思いますし、話すほどに原と宮崎の治療の価値観は一致していました。しかし宮崎はまだ米国から帰国したばかりで常勤医は難しいということから非常勤での勤務をお願いすることになりました。

●2年後の2020年2月、宮崎着任を発表
2020年2月21日に、常勤医師として宮崎医師が着任となる新体制のご連絡をさせていただきました。そして新体制パンフレットのタイトルは「2020年はらメディカルクリニックは変わります!」でした。

その際、パンフレットに原はこのように書いています。
「宮崎先生の着任により、当院の目指す“最先端の医療で最短の妊娠を”をより正確な方向に導く推進力となること間違いありません。最新の生殖医療をマッチングさせたSPEED、OPEN、SIMPLEという新しい治療スタイルへの進化を期待します」

原は、「宮崎も最短妊娠が絶対テーマであり、合理的な治療を第一選択とし無駄なことは避けるという想いは同じであるはずだ」という確信を2年の時を経て得ることができ、上記のように記しました。

●宮崎がつなぐ「最先端の医療で最短の妊娠を」のバトン
それでは、宮崎がどのようにその想いを具現化していくかお伝えします。

①宮崎はより正確な診断のためデータを重視した診療を行っています。
採卵周期において、今までよりギリギリまで採卵日を見極めており、4月7日以降開始の採卵周期63例において採取卵の成熟率の上昇が確認できました。また、成熟率の上昇により胚盤胞率も増加しています。まだ胚移植例がなく妊娠率の変化はわかりませんが、妊娠は採取できた成熟卵の個数に比例することから妊娠率も上昇するものと期待しています。

②宮崎は治療効果までのSPEEDを重視し、これまで同一周期に実施できなかった検査と治療なども行えるように運用しています。胚移植周期と並行して着床不全の検査や処置も実施しています。

③宮崎も原と同様に最新の生殖情報に敏感です。病態への評価基準など日々変わっているものを放置せず、最新情報に合わせた治療プランに変更しています。

④当院の特許治療である「子宮内膜再生増殖法ERP」についても宮崎が研究を継承いたします。月経血ERPにおいては妊娠率はもちろんのこと流産率を低下させ出産に導いておりますので関係していると思われるIL6を今後臍帯ERPにおいてもより高めらえるよう研究を進めていきます。

●原と宮崎の違い
そうはいっても両者のアプローチに違いがありますので、患者様からは次の違いを感じられると思います。

(1) 採血後診察が以前より多め
より正確で根拠のある診断により最短妊娠を目指すため、宮崎は採血結果が出てからの診察の指示が増えています。これにより患者様の院内滞在時間が増えてしまいますので、ご都合が悪い場合は遠慮なくお申し出ください。受付にご相談いただくこともできます。

(2)採卵周期の来院回数が以前より多め
採卵時要望書が「医師にお任せ」の場合には、最短妊娠のために多めの胚盤胞凍結を目指しており、刺激量増加により来院回数が以前より多いことがあります。来院回数を増やしたくない方は、来院回数は〇回までなど要望書にご記入ください。

(3) 色々やってみようの原に対し、エビデンスを重んじる宮崎の違い。もしかしたら、原の「やってみよう」に慣れていると宮崎の「エビデンス重視の考え方」に少し不安を感じるかもしれません。宮崎は少しでも皆様の負担を減らしたいと考えています。だからエビデンスのある治療を重視していますのでぜひご相談してみてください。宮崎は原と同様に患者様想いです。

●人工授精周期の内診再開
人工授精周期の内診を5月20日より数の制限はありますが再開してまいります。人工授精をご希望の方は排卵の2~4日前に「人工授精周期の内診(排卵日特定)」という予約項目にてご予約ください。排卵日の特定ができましたらその日に人工授精のご予約をおとりします。排卵誘発剤と黄体補充薬の処方については引き続きご郵送にて対応しますので別途ご予約ください。

●タイミング周期の内診について
誠に申し訳ございませんが非常事態宣言が解除されるまで今しばらく医療用排卵検査薬でのタイミング療法をお願いいたします。また、タイミング療法の方で医師にご相談がある場合は診察・電話診察などをお取りください。そしてお困りのことがございましたら遠慮なく受付までご相談ください。解決策のご提案に努めます。

==最後に==
「原先生の追悼動画をもう一度みたい」というメールをたくさんいただきましたので、当院公式InstagramにUPいたしました。横にスライドしながらご覧ください。
https://www.instagram.com/haramedical/

(2020年5月10日)