不妊症検査とは
不妊治療には多くの検査があるため、「どれからやればいいですか?」と聞かれることが少なくありません。不妊治療で行う検査は、目的や治療の段階によって4つに分類されます。
4つの分類
| 検査の分類 | 検査の目的 | 内容 |
|---|---|---|
| 妊活健診(ブライダルチェック) | 将来の妊娠 | 現在の体の状態を確認する検査 |
| スクリーニング検査 | 治療の開始 | 初診・処置前に行う基礎検査 |
| 不妊症検査 | 妊娠の成立 | 不妊治療に応じて行う検査 |
| 着床不全・PGT-A/SR | 反復不成功の改善 | 子宮の状態や胚の染色体の検査 |
この中で、3段目の「不妊症検査」は、妊娠の成立を目的として行う検査です。タイミング法・人工授精・体外受精など、治療内容に応じて実施します。本ページでは、この不妊症検査についてご説明します。
不妊症検査の内容
不妊の原因は大きく分けて3つ
- 排卵の問題
- 卵管・子宮の問題
- 精子の問題
①排卵の問題
ホルモン検査(保険適用)
排卵に関わるホルモン(FSH・LH・エストロゲン・プロゲステロン)を、月経期・排卵期・黄体期にわけて測定します。また、卵巣に残っている卵子の数の目安を知るために、AMHを調べます。
超音波検査(保険適用)
経腟超音波で卵胞の発育や排卵の有無を確認します。
②卵管・子宮の問題
卵管造影検査(保険適用)
卵管が通っているかを確認する検査です。自然妊娠や人工授精では卵管の通過性が重要なため、閉塞や狭窄がないかを調べます。一方で、卵管が実際にうまく働いているかという機能性までは調べられません。
超音波検査(保険適用)
子宮の形や子宮内膜の厚さを確認します。筋腫やポリープなど、着床を妨げる可能性のある病変がないかも調べます。
子宮鏡検査(必要な場合・保険適用)
内視鏡を用いて子宮の内側を直接観察する検査です。子宮内にポリープや筋腫、形態異常がないか、また内膜炎などがないかを確認します。
③精子の問題
精子検査(自由診療)
精子の数や運動率、形態などを確認する検査です。治療方法(タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精)によって、受精に必要とされる精子の数や運動率が異なるため、その基準を満たしているかを調べます。
DFI検査(希望する場合・自由診療)
通常の精液検査ではわからない精子の「質」を評価する検査です。精子のDNAの損傷率を調べることで、受精や胚の発育に影響する可能性がないかを確認します。精液検査で数や運動率に大きな問題がない場合でも、DNA損傷率が高いことがあります。体外受精の必要性を検討したり、反復不成功のケースではDNAの損傷率を検証し、改善することで妊娠率の向上や流産率の低下が期待できます。
検査費用・助成金
不妊症検査の費用
不妊症検査は、不妊治療と並行して行う検査のため、多くが保険適用になります。
不妊症検査の費用はこちら不妊症検査の助成金
お住まいの都道府県や市区町村では、不妊症検査の費用に対する助成制度が設けられている場合があります。東京都では、妻が39歳までの夫婦を対象に、不妊症検査へ最大5万円の助成があります。また、市区町村でも独自に検査への助成を実施していることがあります。詳しくはお住まいの自治体にご確認ください。
よくあるご質問
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回答
年齢や治療段階に応じて、血液検査、超音波検査、感染症検査、精液検査などさまざまです。
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回答
AMHや感染症、甲状腺などの検査は、月経周期に関係なく行います。一方、ホルモン検査・超音波検査・内視鏡検査・卵管造影検査などは月経周期に合わせて行います。検査の時期については、診察時に適切なタイミングをご案内します。
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回答
精液検査やDFI検査、感染症検査、ホルモン検査を行います。必要に応じて、超音波検査などを追加します。
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回答
当院では、「妊活検診」という総合検査を行っています。独身・既婚を問わず受けていただけます。詳しくは「ブライダルチェック・妊娠のための妊活検診」をご覧ください。検査結果は診断レポートとしてご自宅にお送りします。なお、東京都にお住まいで妻が39歳までの夫婦(事実婚を含む)は、東京都の不妊検査助成(最大5万円)の対象となります。
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回答
はい、一部の検査は可能です。女性は、AMH、各種ホルモン検査、感染症検査、超音波検査を「女性の妊活検診」として受けていただけます。男性は、精液検査、DFI検査、感染症検査を「男性の妊活検診」として受けていただけます。なお、それ以外の検査は、当院で不妊治療を行っている方を対象としており、検査のみの実施はできません。
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回答
はい。安全な不妊治療行うために、女性は感染症・甲状腺・栄養素などさまざまな検査をします。男性は精子検査と感染症検査です。国内の他院で1年以内に実施した検査は結果の持ち込みにより省略できます(精子検査除く)
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回答
検査内容によって異なります。数日から数週間かかるものがありますので、検査を実施する際にスタッフにご確認ください。
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回答
不妊治療の方の不妊症検査の費用はこちらをご覧ください。妊活検診(ブライダルチェック)の費用はこちらでご案内しています。
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回答
不妊治療を行っている方は、検査結果が出次第、診察で医師がご説明します。妊活検診(ブライダルチェック)の場合は、診断レポートを郵送します。診断レポートをご覧になって質問やご相談がある場合は「治療相談室」をご予約ください。
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回答
はい。感染症などのスクリーニング検査は、原則1年間の有効期限があります。