D配信#57:ガイドライン・同意書・料金の改定、国会審議が開始予定
(目次)
【1】ガイドライン第7版の改定
【2】同意書の改定
【3】料金の改定
【4】国会審議が開始予定
【1】ガイドライン第7版の改定
精子提供による生殖補助医療のガイドラインは、6月1日施行にて、第7版に改定されます。主な変更点は以下の4点です。
・ 男性の年齢上限引き上げ
夫の年齢条件がこれまでより3歳引き上げられました。
→ 詳細:ガイドラインP7「1の③」
・トランス男性とシス女性のご夫婦への適用条件が新設
→ 詳細:ガイドラインP9
・IVF-D移行のAID回数要件変更
IVF-Dの移行に必要なAID回数が6回から3回に減りました。また、女性の状態によってはAIDの回数要件が無い場合もあります。
→ 詳細:ガイドラインP12「⑨」
・生める子の上限数が一部変更
未就学で亡くなられたお子さまは、カウントに含めない取り扱いになりました。
※過去に遡って適用が可能です
→ 詳細:ガイドラインP13「5の④」
▼第7版ガイドライン(PDF)
https://www.haramedical.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/12/guidelines_d.pdf
【2】同意書の改定
ガイドライン改定に伴い、以下の同意書が新しい版に切り替わります。6月中は旧版でも提出可能です。7月1日以降は最新版のみ有効になりますので、同意書をご自身で準備される方はご注意ください。
・精子提供の同意書:第6版へ
https://www.haramedical.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/12/ConsentForm_d.pdf
・IVF-Dの同意書:第5版へ
https://www.haramedical.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/12/ConsentForm_ivf-d.pdf
【3】料金の改定
6月1日から、以下の項目について料金が改定されます。これは、倫理委員会に提出する報告書の内容がより細かくなることにより、準備に必要な時間と労力が増えるためです。ご負担をおかけし恐縮ではございますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
・倫理委員会申請前カウンセリング(2,200円値上り)
・ソーシャルワーカー面談(5,500円値上り)
・妊娠卒業後のカウンセリング、ソーシャルワーカー面談(5,500円値上り)
▼料金表はこちら
https://www.haramedical.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/12/D_fee.pdf
【4】国会審議が開始予定
今年2月に参院に提出された「特定生殖補助医療法案」について、5月30日に参議院議員運営委員会で採決が行われ、立憲民主党と共産党は反対でしたが、それ以外の党は賛成し、多数決により可決されました。今後の審議の流れは次の通りです。
参議院:内閣委員会
↓
参議院:本会議(国会)
↓
衆議院:特別委員会
↓
衆議院:本会議(国会)
議員立法のため、審議開始後の進行は早いことが予想されます。今国会にて法案が法制化しても、今すぐに当院での治療が変わることはありません。法制化後は、内閣府令が制定され、その後、学会の会告が改定されます。そして、各医療機関のガイドラインへ反映されていきます。
【5】絵本作成会の様子が放送されました
大阪のABCテレビ(朝日放送)の夕方のニュース番組にて、「精子提供の告知」をテーマとした特集が放送されました。
▼視聴はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=bSeKef81cak&t=604s
4分頃:精子提供で生まれ、中学生のときに告知を受けたアオイさんのインタビュー
10分頃:当院が開催している絵本作成会の様子と、参加されたご夫婦へのインタビュー
また、YouTubeには収録されていませんが、番組のスタジオトークでは「特定生殖補助医療法案」にも触れられたそうです。その中で、昨年末に当院にて実施した「法案への賛否に関する調査」についても紹介され、75.5%の当事者が法案に反対しているという結果が取り上げられました。
(調査の結果は、以下リンクの第6章に掲載しています)
https://www.haramedical.or.jp/column/staff/houan.html
以上。ご不明点などございましたらお問合せください。
(2025年6月1日)