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非匿名の精子ドナー募集|生まれる人の未来を大切に

当院では、提供精子による治療を必要とする方のために、非匿名で精子を提供していただける方を募集しています。

非匿名とは、提供によって生まれた人が成人後にルーツを知りたいと希望した場合に、一定の条件のもとで連絡の可能性を残す登録方法です。 このページでは、非匿名精子ドナーとは何か、当院が非匿名を採用している理由、登録までの流れをご紹介します。

提供精子による治療とは

提供精子による治療とは、ご自身の精子で妊娠が難しい場合に、第三者から提供された精子を用いて妊娠を目指す治療です。
当院では、無精子症などによりご自身の精子で妊娠が難しいご夫婦や、一定の条件を満たす方を対象に、提供精子による人工授精(AID)や体外受精(IVF-D)を行っています。

精子ドナーの皆様からご提供いただいた精子は、このような治療を必要とする方々の妊娠・出産を支えるために大切に活用されています。

非匿名の精子ドナーとは

非匿名の精子ドナーとは、提供精子によって生まれた人が成人後に自身のルーツについて知りたいと希望した場合に、一定の条件のもとで連絡の可能性を残す登録方法です。

連絡が行われるのは、提供によって生まれた人が成人し、連絡を希望した場合に限られます。
また、当院によるカウンセリングや倫理委員会の審査、ドナーの権利を守るための契約締結などを経て、十分な理解と準備が確認された場合のみ、当院の仲介の下で実施されます。

そのため、ドナーの個人情報が公開されたり、本人の意思に反して突然連絡が届いたりすることはありません。*1

提供精子によって生まれた人の考え方はさまざまであり、ドナーに関心を持たない人もいれば、自身のルーツについて知りたいと考える人もいます。非匿名の精子提供は、そのような将来の可能性を残し、生まれた人が自ら選択できる環境を大切にする考え方です。

*1 契約条件(当院仲介による成人後の接触)が履行されない場合に限り、契約に基づき、必要な範囲で個人情報が取り扱われることがあります。

なぜ当院は非匿名を採用しているのか

当院が提供精子による治療において最も大切にしているのは、この治療によって生まれる人の幸福です。

これまで、提供精子によって生まれた人の中には、自身が提供精子で生まれたことを成人後に偶然知り、大きな戸惑いや葛藤を抱えた方がいることが報告されています。また、匿名で提供された精子による治療では、ドナーについて知ることができず、自身のルーツを知りたいという思いに応えられないという課題も指摘されてきました。

こうした背景から、国内外では、生まれる人の視点を重視し、「出自を知ること」や「自身のルーツにアクセスできる可能性」を尊重する考え方が広がっています。

当院でも、生まれる人が将来どのような思いを抱いたとしても、自ら選択できる可能性を残しておくことが大切であると考えています。そのため、非匿名での精子提供を採用しています。

治療を受けるご夫婦には、子どもの出自を尊重した子育てや、適切な時期に子どもへ伝える「告知」について、事前の学習と計画づくりを支援しています。また、妊娠後は、ドナーの皆様にご記入いただいた個人を特定しない情報(身長・体重・趣味・精子を提供する理由など)をお伝えし、生まれた人が自身の成り立ちを理解するための一助となるよう活用しています。
さらに、非匿名ドナーであれば、将来、提供精子によって生まれた人が自身のルーツについて知りたいと望んだ際に、一定の条件のもとで当院を介して連絡できる可能性があります。

個人を特定しない情報に加え、そのような選択肢があることは、生まれた人が自身の成り立ちやルーツへの理解を深め、自らのアイデンティティを形成していくうえで、一つの支えになると考えています。

非匿名だからといって、すぐに会うわけではありません

連絡方法について案内する、メール・電話・手紙・直接面会の四つの円形アイコンの説明図です。

非匿名であっても、提供後すぐにドナーと提供精子によって生まれた人が連絡することはありません。連絡が行われるのは、提供精子によって生まれた人が成人した後に、自身の意思でドナーとの連絡を希望した場合です。

当院では、連絡に先立って、提供精子によって生まれた人へのカウンセリングや倫理委員会による審査を行います。

連絡とは、メール、電話、手紙、直接会うことのいずれかを指します。提供精子によって生まれた人が希望する方法をドナーへお伝えしたうえで、具体的な接触方法について協議し、双方の状況に配慮しながら決定します。

当院が仲介し、カウンセリングや倫理委員会の審査、必要な契約手続きを行ったうえで進めることで、提供によって生まれた人とドナーの双方に配慮した接触を目指します。

精子提供から将来の連絡のプロセス

ドナー個人情報の保護

すべての精子ドナー(精子提供者)の氏名・生年月日・住所などの個人情報は、厳重に管理されています。これらの情報を当院から治療を受けるご夫婦や、生まれた子どもに開示することはありません*2
また、院内でもドナー情報にアクセスできるのは、限られた権限を持つスタッフのみです。

*2 契約条件(当院仲介による成人後の接触)が履行されない場合に限り、契約に基づき、必要な範囲で個人情報が取り扱われることがあります。

精子提供者(ドナー)登録の条件

精子提供は、医療の安全性と、提供から生まれる人の福祉を尊重するため、以下の基準を満たす方にお願いしています。

ドナーの条件

基本条件

  • 20歳から38歳までにドナー登録し、提供は40歳未満まで
  • 日本国籍を有する者*3
  • 適正身長・体重
  • 専門学校生・大学生、あるいはこれを卒業した者*4

生活習慣

  • 喫煙していない、または過去の喫煙歴が1年以内で、直近3か月間は禁煙している
  • 麻薬や覚せい剤などの使用歴がない
  • 犯罪歴がない

精子所見

  • WHOの基準を満たす良好精子
  • DNA断片化率が正常範囲である

感染症検査

以下の感染症がすべて陰性であること(定期的な再検査あり)

  • B型肝炎
  • C型肝炎
  • HIV
  • 梅毒
  • クラミジア

遺伝的リスク

  • 50歳未満で病気により亡くなった3親等以内の血族が2名以下
  • 本人および3親等以内の家族歴から、特定の遺伝性疾患、先天性疾患、指定難病が認められないこと
  • 染色体検査で正常核型であり転座などの構造以上が認められないこと

その他

  • 倫理観・社会性を有していること
  • 精神的に安定し、精神疾患の既往がない
  • 原則として他の精子バンクで精子を凍結していないこと。ただし他の精子バンクでの凍結が2バイアル以下の場合は可とする
  • 配偶者がいる場合はその同意がある

*3 当院では、治療を受けるご夫婦の大半が日本人であることから、ドナーも日本国籍を有する方に限定しています。

*4 提供によって生まれた人は、ドナーに関する情報をすべては知ることはできません。 そのため当院では、思春期や人生の岐路において自身の可能性を考える際に、自身のルーツであるドナーが専門的な学びに取り組んだ経験を持つという事実を一つのよりどころとして受け取れるよう、本条件を設けています。

精子提供の流れと相談

  1. 申し込み

予約サイトに登録し、面談・検査の予約を行います。

  1. 面談・検査

来院のうえ、制度説明とともに以下の検査を行います。

  • 採血(感染症検査)
  • 精液検査
  • 心理面の確認
  1. 登録

基準を満たした場合、ドナー登録となります。 提供されたドナー精子は当院で凍結保存され、当院の治療にのみ使用されます。

精子提供の流れ
面談・検査の予約をする

補償について

交通費や通信費、精子の採取・提出にかかる時間、健康管理へのご協力を考慮し、1回の精子提出につき2万円をお渡ししています。

精子提供に関するご相談

精子提供については、制度や条件、倫理的な側面など、事前に理解しておくべき事項が多くあります。
ご不明な点がある場合は、専用の問い合わせフォームからお問い合わせください。

精子提供に関する問い合わせ

よくあるご質問

回答

精子提供自体にかかる費用はございません。
感染症検査、精子検査等全て当院で負担いたします。
精子提供者には、当院までお越しいただく交通費のみご自身でご負担いただきます。

回答

精子の凍結ごとにご来院が必要となりますが、ご自身の都合に合わせてご予約・ご来院いただけます。1回のみの方もいれば、複数回ご協力いただく方もいます。

回答

子どもの将来について考えを巡らせていただき、ありがとうございます。人の幸せには、家庭環境や周囲との関係、本人の性格や価値観など、さまざまな要素が関わります。そのため、提供精子によって生まれたことだけで、その人の幸せが決まるものではありません。

当院では、提供精子による治療において大切なのは、生まれた本人が「自分は望まれて生まれてきた」と、幼少期から一貫して感じ続けられる環境を整えることだと考えています。
そのため、治療を受けるご夫婦には、治療前から学習の機会を設けるとともに、子どもとの関わり方について計画を立て、子どもの権利や福祉、告知について一緒に準備を進めています。また、妊娠後や出産後も、継続した支援を行っています。ドナーのご協力も、その大切な仕組みの一部です。
詳しくは、初回の来院時にご説明します。

回答

はい。個人情報は厳重に管理され、治療を受けるご夫婦や成人前の生まれた子どもに、氏名や住所などが開示されることはありません。また、ご家族や職場など外部に知られることもありません。

ただし、生まれた子どもが成人後に連絡を希望した場合は、当院が仲介し、カウンセリングや倫理委員会の審査など所定の手続きを経たうえで、双方の意思を確認しながら連絡方法を決定します。

回答

初回検査・面談時(精子提供採用審査時)は、顔写真付き身分証と保険証をお持ちください。精子提供時は特に持ち物はありません。感染症検査時は顔写真付き身分証をお持ちください。

回答

精子提供は、採取した精子をご提出いただくものです。この行為によって健康被害が生じることはありません。

回答

精子提供者として採用後は、精子提供者として登録のある限り6ヶ月毎に感染症検査を受けていただきます。精子提供終了後には最後の提供から3か月後以降7か月以内に再度検査を受けていただきます。なお、感染症検査は当院にご来院いただく必要があり、顔写真付き身分証で本人確認を行った後に採血を行います。

回答

用手法で採精し、指定のカップに入れてご提出いただきます。採用審査当日は、当院内の個室にて採精していただき、精子提供時はご自宅で採精し当院までご持参いただくか、当院内の個室にて採精していただきます。

回答

精子提供者の条件ある通り、「日本国籍を有する者」となっておりますので、外国籍の方の精子提供はできません。

回答

加齢により精子所見・精子の質の低下が考えられるため40歳以上の方の精子提供はできません。
なお、精子提供の採用条件は「新規登録の時点で38歳以下であること」とさせていただいております。

回答

遠方にお住いの方でも精子提供は可能です。ご自宅で採精する場合は採精から3時間以内にご提出ください。それが難しい場合は当院内の個室にて採精ください。なお、遠方にお住いの場合でも交通費の支給はありませんのでご注意ください。

回答

交通費や通信費、精子の採取・提出にかかる時間、健康管理へのご協力を考慮し、1回の精子提出につき2万円をお渡ししています。