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着床について【培養部より】

こんにちは。
今週は東京でも大雪になるほどの寒さが続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
本日は培養部が担当させていただきます。
今回は胚移植のタイミングについてお話ししたいと思います。
通常、胚移植は胚の発育と着床のタイミングを合わせて行います。
胚は順調に分割が進めば受精後2日目に2~4細胞、3日目に8細胞、4日目に桑実胚、そして5日目に胚盤胞になります。このように順調に分割が進むのが理想です。
そして胚盤胞は、約1日かけて透明帯と呼ばれる殻を脱出し(ハッチング)、子宮内膜に接着、着床がおこります。
また、子宮内膜はエストロゲンやプロゲステロンなどのホルモンの影響により胚を受け入れやすい状態に変化します。この妊娠可能な期間をインプランテーションウィンドウと呼び、排卵後5~7日目と限定されています。この期間に胚盤胞が内膜に着床し、妊娠が起こります。
このため着床する為に必要な胚と子宮内膜のタイミングを合わせるためには受精後7日目頃にハッチングした胚盤胞が子宮内にいないといけないということです。
ではもし、5日目で移植する場合、成長のスピードが遅い、または止まってしまっている胚を移植しても妊娠の可能性はあるのでしょうか?
通常、受精後5日目で胚盤胞に到達しますが、その時桑実胚の場合、成長のスピードが遅れていることになりますが、妊娠の可能性は十分にあります。
しかし、5日目で分割期胚だった場合は発育が停止していると考えられるため、妊娠する可能性はほとんどありません。このようなことから基本的に当院では受精後5日目での移植の場合、桑実期胚以上に成長している胚しか移植を行っておりません。
発育が止まってしまって移植ができないことはつらいことですが、胚の発育と着床のタイミングを合わせるために、移植を断念することも時には必要となることをご了承ください。