記事・コラム
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2026.07.16
慢性子宮内膜炎検査とは|EMMA ALICEとCD138
「良好な胚を移植しているのに妊娠しない」「何度も胚移植をしているのに着床しない」 このような場合、多くは受精卵の染色体異常が原因と考えられますが、子宮内膜側に原因があるケースもあります。その一つとして知られているのが慢性子宮内膜炎です。 慢性子宮内膜炎は自覚症状がほとんどないことが多く、不妊治療を受けるまで気付かない方も少なくありません。反復着床不全や胚移植不成功との関連が報告されており、必要に応じて検査・治療を行うことで妊娠につながる可能性があります。 慢性子宮内膜炎とは? 慢性子宮内膜炎とは、子宮内膜に慢性的な炎症が続いている状態です。発熱や強い下腹部痛を伴う"急性"子宮内膜炎に対し、自覚症状がほとんどないまま経過することも少なくありません。子宮内膜が細菌感染などによって慢性的な炎症が起こると、CD138陽性細胞(形質細胞)と呼ばれる免疫細胞が増加します。この状態を慢性子宮内膜炎と診断します。 近年では、この慢性子宮内膜炎が反復着床不全や反復流産との関連があることが報告されており、不妊治療の分野でも注目されています。 妊娠への影響 妊娠するためには、質の良い胚だけでなく、子宮内膜が受精卵を受け入れやすい状態(着床しやすい状態)であることが重要です。慢性子宮内膜炎では、子宮内膜に炎症が続くことで、受精卵を受け入れるための環境が乱れると考えられています。 具体的には、 子宮内の免疫バランスが変化し、受精卵を受け入れにくくなる 着床に必要な遺伝子やサイトカイン(細胞同士が情報を伝え合う物質)の働きが変化し、着床しやすい時期(着床の窓)が乱れる 子宮内フローラ(子宮内細菌叢)のバランスが崩れ、ラクトバチルス属(乳酸菌)が減少することがある 子宮内膜が受精卵を受け入れるために変化する「脱落膜化(内膜がふかふかな状態に変化すること)」が十分に進まなくなる など、さまざまな変化が複合的に起こることで、着床や妊娠に影響すると考えられています。 近年の研究では、反復着床不全、原因不明不妊、反復流産の患者さんでは慢性子宮内膜炎が認められる割合が比較的高く、抗菌薬などによる治療後に妊娠率や出生率が改善したとする報告があります。一方で、すべての研究で同じ結果が得られているわけではなく、慢性子宮内膜炎
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- 検査
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2026.07.14
アシステッドハッチングとは?効果・適応・費用
体外受精では、良好な胚を移植しても妊娠に至らないことがあります。その要因の一つとして考えられているのが、胚が透明帯(とうめいたい)を破って外へ出る「ハッチング(孵化)」が十分に行われないことです。 アシステッドハッチング(Assisted Hatching:AH)は、このハッチングを補助し、胚が子宮内膜へ着床しやすくなることを目的とした技術です。 アシステッドハッチングとは 受精卵(胚)は、受精後に細胞分裂を繰り返しながら成長し、「胚盤胞」と呼ばれる段階になります。その後、子宮内膜へ着床するためには、胚を包んでいる透明帯(とうめいたい)という膜を破って外へ出る必要があります。 この現象をハッチング(孵化)と呼びます。 しかし、加齢や体外受精に伴う操作などの影響によって透明帯が硬くなると、胚が自力で透明帯から脱出しにくくなり、着床しづらくなることがあります。 そこで行われるのが、アシステッドハッチング(Assisted Hatching:AH)です。 アシステッドハッチングとは、透明帯の一部に穴を開けたり薄くしたりすることで、胚が透明帯から脱出しやすい状態を作り、ハッチングを補助する技術です。胚が子宮内膜へ着床しやすくなることを目的として行われます。 アシステッドハッチングは胚移植前に行います アシステッドハッチングは、胚移植前に胚培養士が実施します。患者様ご自身が処置を受けるわけではなく、培養室で胚に対して行う処置のため、患者様に痛みや負担はありません。 当院では、胚移植ご要望書でお申し込みいただいたうえで、胚の状態や患者様のご状況を総合的に判断し、実施の可否を決定しています。ご希望いただいた場合でも、医師や胚培養士の判断により実施しないことがありますのでご了承ください。 当院で採用しているアシステッドハッチングの方法 当院では、レーザー法による「一部開口」を採用しています。 レーザー法は、透明帯の一部にレーザーを照射して開口を作る方法です。 高い精度で処置を行うことができ、胚への負担をできる限り抑えられることから、現在では世界中の生殖医療施設で広く採用されています。 当院では、安全性と再現性を重視し、レーザー法による「一部開口」を行っています。胚の状態や患者様の治療経過
- 体外受精
- 先進医療・オプショナル治療
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2026.07.11
提供精子による生殖補助医療のガイドライン
本ガイドラインは、2026年8月1日時点の法令等を踏まえ、子どもの利益を最優先に策定しています。ただし、特定生殖補助医療法が成立した場合は、法律が優先されるため、法律の施行までにガイドラインを見直します。 はじめに 0.はじめに 1.提供精子による生殖補助医療とは 0.はじめに 本ガイドラインは、当院が提供する提供精子による生殖補助医療について、その考え方、制度、治療の流れをご理解いただくために作成しています。 当院は、生殖医療で作られる家族のその先まで見据えた医療を目指しています。そのため、本ガイドラインでは、その考え方に基づいて定めた制度や治療の進め方についてご説明します。 提供精子による生殖補助医療を検討されているご夫婦には、本ガイドラインをご一読いただき、当院の考え方をご理解いただいたうえで、ご共感いただける場合に限り当院での治療をご選択いただければ幸いです。 1.提供精子による生殖補助医療とは 提供精子による生殖補助医療とは、夫が無精子症などの絶対的男性不妊である場合や、性別変更に伴い精子がない場合に、第三者から提供された精子を用いて子どもを授かるための治療です。 提供精子を用いた治療方法には、AIDとIVF-Dの2つがあります。 AID 提供精子による人工授精のこと IVF-D 提供精子による体外受精(顕微授精)のこと 提供精子には、「非匿名」と「匿名」の2種類があります。当院は2026年8月より提供精子を完全非匿名化します。 非匿名 出生した子どもが成人後に希望した場合、当院仲介のもとで、連絡できる(メール・電話・手紙・直接会う)ドナーの提供精子 匿名 出生した子どもが成人後に希望しても、連絡できないドナーの提供精子 当院について 2.当院の提供精子による生殖補助医療について3.当院の考え方 2.当院の提供精子による生殖補助医療について ①当院は、日本産科婦人科学会の提供精子における登録施設 ②AID・IVF-D実施件数 AID年間約450~550件 (AIDは1997年開始) IVF-D(採卵+胚移植)年間約200~250件 (IVF-Dは2022年開始) ※当院が実施する人工授精・体外受
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2026.07.09
高濃度ヒアルロン酸含有培養液とは?効果や費用、保険適用について
体外受精では、良好な胚を移植しても妊娠に至らないことがあります。妊娠の成立には、胚の質だけでなく、胚が子宮内膜に着床しやすい環境が整っていることも重要です。 そのため、胚移植時には着床をサポートするさまざまな方法が用いられます。その一つが高濃度ヒアルロン酸含有培養液です。 高濃度ヒアルロン酸培養液は、胚移植時に使用する培養液を通常のものよりも高濃度のヒアルロン酸を含む培養液に変更する方法で、胚と子宮内膜の接着を助け、着床しやすい環境づくりを目的としています。 この記事では、高濃度ヒアルロン酸含有培養液の仕組みや期待できる効果、研究結果、当院での実施方法や費用について解説します。 高濃度ヒアルロン酸含有培養液とは 高濃度ヒアルロン酸含有培養液の使い方 高濃度ヒアルロン酸含有培養液とは、胚移植の際に使用する培養液に、高濃度のヒアルロン酸を含ませた培養液です。 ヒアルロン酸は、皮膚や関節だけでなく、卵子を取り囲む卵丘細胞や子宮内膜にも存在する成分で、高い保水性と粘性を持っています。そのため、生殖医療の分野では、培養中や胚移植時に胚を保護する目的で広く利用されています。 胚移植では、移植直前に胚を高濃度ヒアルロン酸含有培養液へ一定時間浸してから子宮内へ戻します。患者様が受ける処置は通常の胚移植と変わらず、使用する培養液のみが変更されます。 高濃度ヒアルロン酸含有培養液は、胚の質を改善するものではありません。胚が本来持つ力を発揮しやすい環境を整え、着床をサポートすることを目的として使用されます。 なお、高濃度ヒアルロン酸を含む胚移植用培養液として「EmbryoGlue(エンブリオグルー)」が広く知られていますが、これは製品名です。 着床をサポートする理由 胚が着床するためには、胚と子宮内膜が互いに認識し、接着することが必要です。ヒアルロン酸は、この過程で重要な役割を担うと考えられています。 ヒアルロン酸は、胚と子宮内膜の両方に存在するCD44(ヒアルロン酸受容体)と結合することで、胚と子宮内膜の相互作用を促し、着床初期の接着やシグナル伝達をサポートすると考えられています。 さらに、高い保水性と粘性により、培養中や胚移植時に胚を物理的・化学的ストレスから保護する働きも期待されていま
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2026.07.09
ガイドライン改定(第3弾)治療の進め方・運用ルールの見直しについて
当院では、2026年8月1日より「提供精子による生殖補助医療のガイドライン」を改定します。 改定内容が多いため、これまで2回に分けてお知らせしてまいりました。今回は第3弾として、ガイドライン改定に関する最後のお知らせです。 第3弾の変更点 ①IVF-Dに6か月休止制度を新設 3か月ルールとその理由 IVF-Dでは、採卵から胚移植までなど、各治療・手続きを3か月以内に進めていただく「3か月ルール」を設けています。 このルールは、限りある提供精子を有効に活用し、より多くのご夫婦へ公平に治療機会を提供するためのものです。IVF-Dでは、採卵で得られた凍結胚も将来生まれる可能性のある子どもとして管理しています。そのため、凍結胚が残っている間は、提供精子に十分な在庫があっても、そのドナーを新たなご夫婦へ割り当てることができません。この状態が長期間続くと、新たに治療を開始できるご夫婦が減ってしまう可能性があります。 このため、これまでは病気など医学的な理由がある場合に限り、3か月を超えて治療を休止することを認めていました。 6か月休止制度の新設 現在は、非匿名提供精子のストック数に一定の余裕があることから、8月1日の改定以降は、医学的理由がない場合でも、生涯1回に限り、最長6か月まで治療を休止できる制度を新設します。 具体的な方法 医学的理由以外で3か月を超え、6か月以内の休止を希望する場合は、3か月の期限内に、夫婦一緒に医師の診察を受け、「IVF-D6か月休止制度の申請書」をご提出ください。オンライン診療をご利用の場合は、診療日までに当院必着でお送りください。 医師が申請内容を確認し、休止を認めた場合は、3か月ルールの起算日(前回の採卵日や胚移植日など)から最長6か月(6か月後の同日まで)、生涯1回に限り休止することができます。 休止期間中に年齢上限へ達した場合は、その時点で治療は終了します。 「IVF-D6か月休止制度の申請書」は、7月28日以降、ホームページの「通院中の方」→「AID・IVF-D関連」から印刷してご使用ください。使用開始日は8月1日以降です。 ②各取り組みの有効期限を設定 本治療ではガイドラインや治療内容の見直しが年1回程度あります。また、長期間
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2026.07.11
AID・IVF-Dガイドライン改定のよくある質問
ガイドライン改定に関する70件以上のよくある質問を掲載。患者様からのご質問をもとに随時追加・更新しています。目次からご覧になりたいカテゴリーをお選びください。 当院では、2026年8月1日より、提供精子による生殖補助医療のガイドライン第8版への改定を予定しています。こちらは以下の記事に関するよくある質問(FAQ)のページです。 2026年6月19日(第1弾)完全非匿名化と匿名AIDの今後 2026年7月5日(第2弾)子どもへの支援・提供精子の選定方法の変更 2026年7月9日(第3弾)治療の進め方・運用ルールの見直し ガイドライン改定について Q. ガイドライン第8版は、いつ全文が公開され、適用されますか?ガイドライン第8版の全文は2026年7月下旬にメール配信とホームページで公開予定です。また、2026年8月1日より適用します。 Q. 特定生殖補助医療法が成立した場合、ガイドラインはどうなりますか?特定生殖補助医療法が成立・施行された場合は、法律が当院のガイドラインより優先されます。そのため、法律や関連する政省令、学会の指針などを踏まえ、当院のガイドラインも法律に合わせて見直します。現在報道されている法案の内容を前提とした場合、子どもの出自を知る権利に関する当院独自の取り組みは、以下のとおり、法律で定められる制度の内容へ変更される見込みです。当院としては現在のガイドラインを継続したいと考えていますが、法律が成立・施行された場合は法的拘束力が生じるため、当院の方針にかかわらず法律に従わなければなりません。 内容 当院のガイドライン 特定生殖補助医療法案 未成年で知れるドナー情報 ドナーの身長、体重、体の特徴、血液型、趣味特技、職業、精子を提供する理由、3親等以内の病歴 なし 成人すると知れるドナー情報 当院仲介のもと、子はドナーと連絡(メール・電話・手紙・会う)ができる ドナーの身長・血液型・年齢など 治療時のドナー精子の選定方法 夫婦から生まれる可能性のある子どもの血液型に合わせたドナー精子を選定 なし ドナーの国籍 日本国籍を有する者※ マイナンバーカードを持つ者。外国人の場合は在留期間が無期限の者 Q. ガイドライン変更により、自分がどの治療を選択できるかわかりま
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2026.07.04
ガイドライン改定(第2弾)子どもへの支援と提供精子選定方法の変更について
当院では、2026年8月1日より、提供精子による生殖補助医療のガイドライン第8版への改定を予定しています。 6月19日には、ガイドライン改定のお知らせ第一弾として、「完全非匿名化と匿名AIDの今後」についてご案内しました。まだご確認されていない方は、先にこちらのページをご覧ください。 第2弾となる今回は、ガイドライン改定のうち、新たに始まる子どもへの支援と、提供精子の選定方法の変更についてご案内します。 第2弾の変更点 以下に、今回の変更内容と、その理由について詳しくご説明します。 ①同じドナーによる子ども同士の繋がりについて 当院では、「非匿名の提供精子」、または「ドナー周辺情報の開示可能な匿名提供精子」による子どもが、15歳以上となり希望した場合に、同じドナーによる子ども(Donor Siblings・ドナーシブリング)同士が繋がれる制度として、HARA Donor Sibling Link を2038年頃から開始する予定です。 HARA Donor Sibling Linkとは HARA Donor Sibling Linkは、はらメディカルクリニックの提供精子により生まれたDonor Sibling(同じドナーによる子ども)同士が、将来、希望に応じて繋がることのできる制度です。 海外では、Donor Siblings(ドナーシブリング)が交流できる仕組みが広く設けられており、自分と同じ遺伝的ルーツを持つ人との出会いは、子どもにとって大切な支えになると考えられています。当院でも、この考え方を取り入れ、本制度を開始する予定です。 HARA Donor Sibling Linkの参加要件 安全に繋がるためには、ドナーシブリング同士の間で、出自の受け止め方や理解に大きな差が生じないことが重要だと考えています。そのため、HARA Donor Sibling Linkへの参加には、次の要件を満たしていることを予定しています。 幼少期から計画的に、繰り返し告知を受けていること 夫婦が絵本作成会に参加し、子どもが「ねえ、しってる?」の絵本を持っていること 3歳と6歳の発達・家族フォローを受けていること 制度の開始は2038年頃を予定していますが、参加要件となる取り組みは
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2026.06.29
ERA検査とは?着床受容期を調べる検査
体外受精で良好な胚(受精卵)を移植したにもかかわらず妊娠に至らない場合、「なぜ着床しないのだろう」と悩まれる方も少なくありません。 着床しない原因はさまざまで、最も多いのは胚そのものの異常とされています。しかし、良好胚を移植しても着床しない場合には、子宮内膜側の要因が関係していることもあります。その一つが「着床受容期(着床の窓)」のずれです。 ERA(Endometrial Receptivity Analysis)検査は、一人ひとり異なる着床受容期を調べ、胚移植に適したタイミングを明らかにする検査です。 この記事では、ERA検査の仕組みや対象となる方、検査の流れ、検査で分かることについて詳しく解説します。 ERA検査とは ERA(Endometrial Receptivity Analysis)検査とは、子宮内膜が胚を受け入れられる状態(着床受容期)になっているかを遺伝子レベルで調べる検査です。 通常、胚移植は着床しやすいとされる標準的な時期に行われます。しかし、このタイミングには個人差があり、人によっては標準より早かったり遅かったりすることがあります。 ERA検査では、子宮内膜の組織を採取し、着床に関係する248種類の遺伝子の発現を解析します。その結果から、その方にとって最適な胚移植のタイミングを推定します。なお、ERA検査はスペインの検査会社「Igenomix(アイジェノミクス社)」で解析されます。 着床の窓(着床受容期)とは 着床の窓(Window of Implantation)とは、胚が子宮内膜に着床できる限られた期間のことです。 胚はいつでも子宮内膜に着床できるわけではありません。子宮内膜が十分に成熟し、胚を受け入れられる状態になった短い期間だけ着床が成立します。一般的には、排卵から5~6日後が着床受容期とされています。 子宮内膜は、エストロゲンによって厚くなった後、プロゲステロン(黄体ホルモン)の作用を受けて着床に適した状態へ変化します。しかし、この変化のタイミングには個人差があり、着床受容期が標準より早く訪れる方もいれば、遅く訪れる方もいます。 そのため、標準的なスケジュールで胚移植を行っても、その方にとって最適なタイミングとは限りません。 ERA検査では、子宮内膜の組
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2026.06.26
不妊治療の種類と選び方|タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精
不妊治療にはさまざまな方法があり、ご夫婦の年齢や不妊の原因、検査結果、ライフスタイルなどを総合的に考慮して適した治療を選択します。近年では、2022年4月から体外受精・顕微授精を含む多くの不妊治療が保険適用となり、不妊治療は以前より身近な選択肢となりました。 一方で、「まずはタイミング法から始めるべき」「人工授精を何回か受けてから体外受精へ進む」といったイメージをお持ちの方も少なくありません。しかし、年齢や検査結果によっては、最初から体外受精を選択した方が妊娠への近道となるケースもあります。 また、不妊の原因は女性だけにあるわけではありません。男性側の要因も約半数のカップルに関係しているとされており、ご夫婦で検査・治療に取り組むことが重要です。 この記事では、不妊治療をこれから検討している方に向けて、不妊症の基礎知識から治療法の種類、それぞれの特徴や選び方、不妊治療の流れまでを分かりやすく解説します。 不妊治療とは? 不妊症とは 不妊症とは、妊娠を希望する男女が避妊をせずに一定期間性生活を続けても妊娠に至らない状態をいいます。 日本では、日本生殖医学会が「1年間妊娠しない場合」を不妊症の目安としています。そのため、1年間妊娠しない場合には、自然妊娠が難しい原因が隠れている可能性があり、検査や治療を検討することが推奨されています。 なお、不妊症と診断されたからといって、必ずしも自然妊娠ができないわけではありません。不妊治療では、ご夫婦それぞれの状態を詳しく調べ、妊娠を妨げている原因に応じた治療を行うことで妊娠の可能性を高めていきます。 不妊の原因 「不妊治療は女性が受けるもの」というイメージを持たれることがありますが、実際にはそうではありません。 日本生殖医学会では、不妊の原因は以下に分類されています。 女性側の要因 男性側の要因 男女双方の要因 原因が特定できない場合 女性側では、排卵障害、卵管の通過障害、子宮内膜症、子宮筋腫、加齢による卵子の質の低下などが代表的な原因です。一方、男性側では、精子の数や運動率の低下、精索静脈瘤、無精子症などが挙げられます。 近年では、男性因子は約半数のカップルに関与していることが分かっており、女性だけでなく男性も早い段階で精液検査を受
- 不妊治療
- 不妊症の検査・治療
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2026.06.24
タイムラプス培養とは?妊娠率やメリット・デメリットを解説
体外受精や顕微授精では、受精卵(胚)を数日間培養してから子宮へ戻します。この培養期間中の胚の発育をより詳しく観察できる方法が「タイムラプス培養」です。 タイムラプス培養は、胚を培養器から取り出すことなく連続的に観察できる技術で、現在では先進医療としても認められています。 「タイムラプス培養をすると妊娠率は上がるの?」「通常の培養との違いは?」「自分にも必要なの?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。 この記事では、タイムラプス培養の仕組みやメリット・デメリット、妊娠率への影響、当院での取り組みについて解説します。 タイムラプス培養とは 従来の培養との違い タイムラプス培養とは、専用の培養器に搭載されたカメラで胚を一定間隔ごとに撮影し、発育の様子を連続的に観察できるシステムです。 通常の培養では、胚の状態を確認するために培養器から胚を取り出して顕微鏡で観察します。一方、タイムラプス培養では胚を培養器から出すことなく観察できるため、より安定した環境で培養を続けることができます。 タイムラプス培養でわかること・メリット 胚へのストレスを減らせる 胚は温度や二酸化炭素濃度などの培養環境の変化に影響を受けます。通常培養では観察のたびに培養器から胚を取り出しますが、タイムラプス培養では培養器内で観察が完結します。 そのため、環境変化による胚へのストレスを軽減できると考えられています。 胚の発育を詳しく観察できる タイムラプス培養では、胚の発育を10分ごとなど短い間隔で記録できます。 通常の培養では観察時点の状態しか確認できませんが、タイムラプス培養では受精から胚盤胞までの過程を動画として確認できます。 具体的には以下のような情報を得ることができます。 前核の数や、出現・消失のタイミング 細胞分裂のスピード 分割のパターン 異常な分裂の有無 胚盤胞までの発育過程 胚の成長過程を連続的に確認できることは、タイムラプス培養の大きな特徴です。 胚評価の精度向上につながる 胚の評価では、見た目だけでなく発育の過程も重要な情報になります。タイムラプス培養では、細胞分裂のタイミングや発育速度などの情報を記録できるため、より多くの
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