こんにちは、生殖心理カウンセラーの菅谷です。
カウンセリングの場で「院長先生とコミュニケーションを上手に取るには、どうしたらいいですか?」と聞かれることがあります。
限られた診察時間の中で「どのように工夫したらいいのだろうか・・」と、皆様頭を悩ませることだと思います。
院長に「こんなこと聞いたら不愉快に思われるかな」など、患者様が気を遣われていることは、とても多いと感じています。
今回は患者の立場から見た、医師とのコミュニケーションの取り方について考えてみたいと思います。
心理学の学部での授業に「賢い患者学」という科目がありました。
その内容に沿って考えてみると、患者と医師の関係も、通常の人間関係と同じということになります。
世間一般で必要とされる基本的なコミュニケーションが必要であることには、変わりありません。
逆に考えれば「普通」でいいのです。
しかし「普通」が一番難しい。
患者と医師とでは、医学的な知識量が圧倒的に違うのも当然ですので。
これを踏まえ、一般的なアドバイスとされていることは、
◆基本的なことは自分でも勉強する
→診察時間は有意義に使いたいもの。自分で調べられることに時間を割くのは
もったいない。(ただし、出どころの怪しい情報にはご注意を!)
◆質問したいことはメモ(当院であればメールの質問お預かりサービス)を活用する
→診察室に入って「えーと・・・」と考えていると、まず時間がもったいない。
頭の中で考えながらだと要領よく話せない。そして医師側もいつまで続くか不安になる。
結果として気持ちの良いコミュニケーションではなくなるかもしれない。
メモに書いてあると、一目瞭然、お互いにわかりやすい。
◆医師の機嫌をあまり気にしない
→お互いに人間なので医師の機嫌が悪い時もある。しかし自分が怒られているわけではない。
医師は一度にたくさんの指示出しをして、院内の采配を取っているため、そちらの要因かもしれない。
びくびくしなくてOK。
医師側も良い医療を提供しようと一生懸命ですので、その気持ちをさらに一層引き出せるような患者になるよう、工夫してみると良いかもしれません。
つまり「普通」のコミュニケーションが必要なのです。
どのような関係も一方通行ということはありません。
必ず相互のやり取りがあります。
これは、夫婦も、社内も、社外も、上司も、部下も、友人も、ご近所も一緒です。
気持ちの良いコミュニケーションを取ろうと意識することが、相手の気持ちの良いコミュニケーションを引き出すことになります。
医師も同じ人間です。より良い医療のために、より良いコミュニケーションを取りたいと願っています。
それでも、なかなか難しい時もあります。
そのことに対する想いを話してみると、思っていたより大したことなかったり、自分だけではないことがわかったり、色々なことに気づきます。
お話しにいらしてみてください。
より良いコミュニケーションについて、カウンセリングでも一緒に考察してみましょう。