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正常授精未確認とタイムラプス【培養部より】

こんにちは。培養部です。4月に入り、肌に日差しの暖かさを感じる季節になってきましたね。
前回の培養部のコラムで 正常受精未確認卵 についてお話しさせていただきました。
正常受精未確認卵とは、簡単に述べますと、『受精観察のタイミングが合わなかったために正常な受精が起こっているか、起こっていないかはっきりと分かっていない卵』です。
このような卵は培養継続の対象になるため、培養6日目まで培養を行います。仮に異常な受精が起こっていた場合、胚の発育が止まることもありますが、順調に胚盤胞まで育てば凍結保存することになります。
しかし 凍結保存できた=正常受精した胚 とは限りません。
 体外受精を行っている患者様の中には、当然『正常受精が確認できた胚以外は培養を続けてほしくない』と思われる方もいらっしゃるかと思います。そこで、そのような希望のある患者様には、
 タイムラプス エンブリオモニタリングシステム の申し込みをお勧めいたします。
 タイムラプス エンブリオモニタリングシステムとは胚の成長過程を映像で観察・確認することのできる
システムです。
タイムラプスを使用することで、正常受精かどうかの確認を確実に行うことができます。 
また、胚を培養器の外に出す機会が減るため、培養の環境が安定し、胚にかかるストレスが減少します。
当院では胚を共培養(複数の胚を同じ場所で育ててあげることです)しております。しかしタイムラプスでは一個の胚を一個の場所で培養してあげるため、ひとつひとつの胚の成長過程を正確に把握することができます。そのため、前核消失時間や第一分割の時間、ひとつひとつの割球がどのように分割していくのか確実に分かるため、最終的に同じグレードに成長した胚でもより良好な胚を選別することができます。
 
しかし胚を単一で培養するため、共培養と違い、胚と胚が互いに良い影響を与えることができません。採取卵数の数が少ないと比較対象がないため、採取卵数の多い方(5個以上)にお勧めいたします。
別途費用が¥27,300(税込)かかります。もし卵が採れずに、お申し込み後にキャンセルとなった場合も、シャーレの使用料として¥3,240(税込)頂戴しております。詳しい説明は当院ホームページをご覧ください。
録画した動画はUSBに入れてお渡しさせていただきますので、お家でゆっくりご覧いただけます。お子さんが生まれてから一緒に見ることができれば貴重な経験になるかもしれませんね。