春の養生

 古来の医学書 黄帝内経素問の四気調神大論を読んでみると、春の3ヶ月間を「発陳」と言う とあります。
 元々春という言葉は 発る・張るから来ているといわれ、冬の間隠れていた全てのものが、芽を出し活動的になり始める時期です。
 昼の時間が長くなり、外の気温もだんだんと上昇しはじめると、「陽」の要素が少しずつ増し、消耗を避けてじっと閉蔵していた動物や植物も、陽気に応じて活発に行動し始めます。
人間も同じく陽気が徐々に活発に働き始めます。着ていたものも薄くなり、動きやすくなっていきます。このときに春の陽気に従って適度に行動する事は体にも良く、逆に動かないでじっとしていると、陽気が体の内にこもってしまい病気になる原因を作ってしまいます。
 春になると、眠っていた細胞も目を覚まし、動きはじめます。
 放っておいても血が騒ぎだす為、血の貯蔵庫の肝臓はフル回転になります。 この肝の働きを助けるのが酸(収斂させる作用)です。
 酸の代表的な食品は、「酢、梅、苺、レモン、オレンジ、ゆず、トマトなど」です。 この食材に重点をおいて他の物とまんべんなく食べることを心がけましょう。
 しかし食べ過ぎても身体の負担になってしまいます。
 冬の間は寒さに対処するため多少太り、春は濃くなっている血を浄化するためにも食べ過ぎず、腹6分から7分をありがたくいただくことが大切と言われています。
 また、春の旬の食べ物のひとつによもぎがあります。
 よもぎ餅などがお店に並び、とてもおいしい季節になりました。
 その効能は絶大で、『病を艾(止)める』という意味から、漢方名では艾葉(ガイヨウ)と呼ばれ、その効能や栄養価の高さから、万能薬とも言われる程です。
 食物繊維はほうれん草の10倍近くあり、特によもぎに含まれるクロロフィルと言う成分は食物繊維の5000分の1の大きさで、小腸絨毛の奥に蓄積したダイオキシン、残留農薬、有害金属(水銀、鉛)を取り除いてくれる働きがあります。
 また、発がん抑制因子を増加させ、がん細胞やウイルスを阻止したり、食物繊維との相乗効果で血中コレステロールを低下させる働きがあります。浄血作用で血液をサラサラにするので、アレルギーや高血圧にも有効で、よもぎに豊富に含まれる食物繊維との相乗効果で血中コレステロールを低下させる効果も期待できます。
 さらに、肌に付ける事によって、切り傷やアトピーなどの改善に昔から使用されてきました。
 また、お灸のもぐさもよもぎから出来ています。
 季節を感んじながら、自分のお身体と向き合い上手にお付き合いができるといいですね。