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第56回日本卵子学会【培養部より】

こんにちは。培養部です。
6月も終わりが近づき今年も残り約半分となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 5月の末、宇都宮の栃木総合文化センターにて開催された日本卵子学会に参加しました。以前にお世話になった諸先輩方や、私の培養としての恩師、大学時代の先輩ともお会いできて大変嬉しく思いました。
 以前のコラムで正常受精未確認卵のお話をさせていただきましたが、今回の学会でも関係する演題がありましたので、その中の一つを紹介させていただきます。受精の反応を確認する際は、2つの極体(2PB)と2つの前核(2PN)を確認して正常な受精と判断します。この2つの前核は、それぞれ旦那様由来の核と奥様由来の核で、2つの前核はその後一つの核となります。2つの前核が揃って、一人前の核が出来上がります。ところが、まれに観察時に前核が一つしか見えない(1PN)胚が現れます。これまで、ICSI由来の1PN胚はIVF由来1PN胚に比べて異常卵の確率が高いという報告がいくつかありました。しかし、本学会で発表された内容によると、1PN胚の中には一つの前核に雌雄両前核が含まれている(すなわち正常な核をもつ)胚がIVF由来、ICSI由来に関わらず一定数存在することが確認されたとの事です。この発表で、ICSI由来の1PN胚でも十分に妊娠の可能性があることが確認されたことになります。
 以上、簡単にではありましたが、学会で発表された新たな知見を報告させていただきました。ご不明な点等がございましたら、お気軽に培養士までお尋ねください。