不妊症・男性不妊・人工授精・体外受精・胚移植・AID・精子バンク等の不妊治療・不妊専門クリニック。

次のお子さんのための治療をお考えの方へ

ご出産おめでとうございます。そして日々の子育て、本当にお疲れさまでございます。
このページでは、第二子以降の妊娠を希望される方に向けて、不妊治療の再開についてご案内いたします。

1. 治療を再開できる時期

次のお子さんに向けて治療を再開するには、以下の3つの条件をすべて満たしている必要があります。いずれか1つだけでは十分ではありませんので、ご確認をお願いいたします。

1-1.出産から1年以上経過していること

前回のご出産から、次のお子さんの妊娠に向けてタイミング法・人工授精・胚移植を行うまでに、1年以上の間隔をあけていただく必要があります。
WHOは、母体の回復と次の安全な妊娠・出産のために、出産から1年以上あけることを指導しています。なお、治療再開に必要な検査や、採卵は、前回のご出産から1年以内の実施が可能です。

1-2.授乳を終えていること

授乳中は「プロラクチン」というホルモンが分泌されます。プロラクチンには乳汁をつくる働きがありますが、同時に排卵に必要なホルモン(GnRHやLH)の分泌を抑えてしまう作用もあります。そのため、タイミング法・人工授精・胚移植などを行う上で妊娠に適した状態を整える妨げとなることがあるため、断乳・卒乳を終えてから治療を再開します。

1-3.月経が2周期以上あること

治療を安全に再開するためには、ホルモン分泌が安定していることを確認する必要があります。その目安として、月経が2周期以上あることを条件としています。なお、授乳を終えて2か月以上たっても月経が再開しない場合は、状態を確認するため「診察」にてご来院ください。

2. 予約項目について

当院で治療歴のある方は、出産を挟んでいる場合も、診療予約システムより「診察」の予約をお取りください。診察の際は、ご夫婦で一緒にでも、奥様お一人でもご来院いただけます。

3. 治療再開に必要な検査

診察の後は、感染症などのスクリーニング検査を行います。出産を挟んでいるため、治療の内容にかかわらず実施が必要です。問題がなければ治療再開となります。

  • 基礎検査:約27,000円(HCV抗体、RPR、TP抗体、HIV、淋菌・クラミジアPCR、HBs抗原、TSH、FT4、HbA1c、Zn(亜鉛)、ビタミンD、ホモシステイン、風疹ウイルス、血液型)
  • 診察・超音波:約5,000円(税込)

なお、治療再開にあたり、男性側の検査は原則不要です。ただし、ご希望があれば精子検査や採血を行うことも可能です。ご希望の場合は、男性用の診察券番号(妻の診察券番号の最初の数字「3」を「2」に変更した番号)にてご予約をお取りください。

4.治療方法ごとのご案内

4-1.胚移植から再開する場合

胚移植を希望する周期の1週間前までにスクリーニング検査を済ませてください。検査に問題がなければ、胚移植周期に入ります。胚移植周期のご予約は、ご希望の移植方法(自然周期/ホルモン補充周期)により異なりますので、診療予約システムの「診察」の中の【胚移植】の項目をご確認ください。

4-2.タイミング法・人工授精から再開する場合

自然周期でタイミング法・人工授精をご希望の場合は、検査が済み次第、排卵日に合わせて実施可能です。排卵誘発剤を使用する場合は、月経4日目までにご来院ください。

5.次の治療における保険適用について

◆タイミング法と人工授精については、年齢や回数の制限がなく、次のお子さんの治療でも引き続き保険適用が可能です。

◆体外受精には年齢制限があり、43歳未満までが対象となります。治療回数については、出産を経て治療がリセットされ、次のお子さんの治療を開始する時点=「治療計画を立てた日」の年齢によって異なります。具体的には、

  • 40歳未満の場合:最大6回まで
  • 40歳以上43歳未満の場合:最大3回まで

また、先のお子さんの治療で凍結保存された胚がある場合、上記の保険適用範囲内であれば、凍結融解胚移植も保険適用となります。

6. お子様連れでのご来院はご遠慮ください

大変ご不便をおかけしますが、当院への通院に際してはお子様連れでのご来院はご遠慮ください。不妊治療を受けられている方の中には、治療の過程で強い葛藤や深い悩みを抱えていらっしゃる方も少なくありません。そのような背景をふまえ、当院は不妊治療の現場として「お子様連れでのご来院はご遠慮いただく」方針をとっております。

どうか、この方針の趣旨をご理解いただき、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
第二子以降の治療をされている皆様のご配慮に、心より感謝申し上げます。