検査で大切なことは、常に全体を見回し相関を考えながら検査に当たるということです。ひとつのことにとらわれ重箱の隅を探るような検査では本当の原因を探ることはできません。
女性側の検査
生理周期に合わせて行う検査
これから初めて不妊治療を行う方
マークの検査を行います。
既に他院にて一通りの検査を終えた方
1
2
3
4
5
は必ず行います。
他はご希望がある場合や、医師が必要と判断した場合に相談し実施します。
月経期1日~5日目
卵胞期6日~12日目
排卵期13日~15日目
黄体期16日~28日目
生理周期に合わせて行う検査の内容
1FSH(卵胞刺激ホルモン)検査
一覧に戻る脳下垂体から分泌されるホルモンで卵巣を刺激してエストロゲンの分泌と卵胞の成熟を促進させます。
- 基準値
- 5~8mIU/ml
- 保険
- ¥330
- 実費
- ¥2,420(税込)
2LH(黄体化ホルモン)検査
一覧に戻る脳下垂体から分泌され急激な分泌により排卵の開始を誘起します。また、排卵後は黄体の形成を促進させます。
- 基準値
- 2~5miu/ml LHサージ40~60mIU/ml
- 保険
- –
- 実費
- ¥2,420(税込)
3プロラクチンホルモン検査
一覧に戻る下垂体から分泌されるホルモンで乳汁分泌ホルモンと言われる通り分娩後の褥婦さんに大量に分泌されます。このホルモンは男女ともに正常でも少量分泌されていますが、値が高くなると男女ともに不妊症の原因になります。特に、不妊では潜在性高プロラクチン血症が問題となります。
- 基準値
- 35ng/ml以下
- 保険
- –
- 実費
- ¥2,035(税込)
4エストロゲン(卵胞ホルモン)検査
一覧に戻る卵巣の顆粒膜細胞から分泌され卵胞期の子宮内膜を厚くし、排卵前には子宮頸管粘液量を増加させる作用があります。
- 基準値
- 排卵前で200~250pg/ml以上
- 保険
- ¥530
- 実費
- ¥2,420(税込)
5プロゲステロン(黄体ホルモン)検査
一覧に戻るプロゲステロンは排卵した後に形成される黄体から分泌されるホルモンで基礎体温を上昇させ子宮内膜に作用し内膜発育により胚が着床しやすい環境を整える作用があります。
- 基準値
- 月経19~24日目で10pg/ml以上
- 保険
- ¥450
- 実費
- ¥2,420(税込)
6超音波検査
一覧に戻る経膣プローブによる超音波検査をします。排卵前の卵胞計測や、子宮内膜厚の測定、卵巣のう腫、子宮筋腫なども確認します。
- 基準値
- 月経10日目前後の卵胞径16ミリ
- 保険
- –
- 実費
- ¥2,200(税込)
7フーナーテスト
一覧に戻る排卵日当日の早朝または前夜の夜遅くに性交をしていただき精子の子宮頸管内への進入度を検査します。性交後、12時間以内までは検査可能です。
- 基準値
- –
- 保険
- –
- 実費
- ¥4,710(税込)
8子宮卵管造影
一覧に戻る子宮卵管造影は卵管の通過性、卵管の癒着、子宮腔の状態を調べる検査です。
- 基準値
- –
- 保険
- –
- 実費
- ¥8,360(税込)
9子宮鏡検査
一覧に戻る内視鏡を子宮口から挿入し、子宮の内面を直接観察することで、子宮内膜に異常がないか確認する検査です。
- 基準値
- –
- 保険
- ¥2,400
- 実費
- ¥19,800(税込)
10ERA EMMA ALICE
一覧に戻るERAは個々人の着床受容期を調べる検査です。ERAと同時に子宮内の着床に適した乳酸菌の割合を調べる検査(EMMA)、不妊症・不育症の原因となる慢性子宮内膜炎の細菌の有無を調べる検査(ALICE)も行えます
- 基準値
- –
- 保険
- –
- 実費
- ¥71,500~198,000(税込)
生理周期に関係なくいつでも出来る検査
11甲状腺機能検査(TSH、FT4)
甲状腺ホルモンはホルモン作用とバランスを調整する働きがあります。機能亢進、あるいは低下、どちらも受胎能力に影響し不妊の原因となります。
- 基準値
- –
- 保険
- –
- 実費
- ¥4,202(税込)
12感染症一式検査( HBs抗原、HCV抗体、RPR、TP抗体、風疹HI抗体、クラミジアIgA、クラミジアIgG、HIV、HTLV-1抗体(PA) )
将来の妊娠に際し母児共に影響を与える可能性のある感染症をあらかじめ検査します。
- 基準値
- –
- 保険
- –
- 実費
- ¥11,198(税込)
13抗ミューラ管ホルモン検査
AMHは発育卵胞、前胞状卵胞より分泌されますので、その値と発育卵胞は相関します。成人女性では年齢とともにAMH値は低下することから、卵巣予備機能を知る良い指標となります。また、PCOでは高値を示します。
- 基準値
- 年齢に応じて基準値が異なる
- 保険
- ¥1,790
- 実費
- ¥1,790(税込)
14テストステロン検査
テストステロン高値の場合は月経異常、排卵障害、などを疑います。特に、PCOでは高値となり超音波所見などと合わせて診断に用います。
- 基準値
- 0.2~0.8ng/ml
- 保険
- –
- 実費
- ¥2,112(税込)
15着床不全・不育症の一次スクリーニング(抗りん脂質抗体検査、抗核抗体検査、抗精子抗体検査、甲状腺機能検査、凝固検査)
着床は胚とホルモンの影響下にある子宮内膜の細胞相関が複雑に絡みあって成立するため、着床過程全般にわたり再検討をします。内分泌異常、子宮内膜の状態、着床調整因子、胚の状態(受精卵、透明帯の異常)などを再検査後、子宮鏡検査を行います。
- 基準値
- –
- 保険
- –
- 実費
- ¥28,600(税込)
16染色体検査(平日の14時まで)
習慣性流産、重症精子減少症、無精子症などの場合には、染色体検査を行います。重症精子減少症の男性7%、無精子症の男性の18%に染色体の異常が発見されます。
- 基準値
- 男性46XY, 女性46XX
- 保険
- ¥7,890
- 実費
- ¥33,000(税込)
17CA125
卵巣のう腫、子宮内膜症、卵巣がんなどでは高値を示します。子宮内膜症の活動性を表す指標として検査に用いられます。
- 基準値
- 35u/ml以下
- 保険
- ¥430
- 実費
- ¥1,440(税込)
18抗精子抗体
通常の女性は有しないが、なんらかの免疫機構の破綻により精子への抗体が産生されてしまうと、受精、分割を妨げたり、習慣性流産の原因ともなる。頻回の人工授精が原因となることが多い。また、男性では交通事故などによる性器の損傷が原因となることがある。
- 基準値
- 陰性
- 保険
- –
- 実費
- ¥10,261(税込)
19抗核抗体
原因不明反復流産や着床不全の際に出現する自己免疫異常抗体。抗体陽性の場合には、不育症に準じた治療を行う。
- 基準値
- 40倍未満
- 保険
- –
- 実費
- ¥1,251(税込)
20MRI
腹腔内の疾患、子宮筋腫、卵巣のう腫などが疑われる場合に行う検査。痛みを伴わず細部までの検査が可能。
- 基準値
- –
- 保険
- –
- 実費
- フィルム数により異なる
21着床前診断 PGT-A
受精卵の染色体数を調べる検査
*検査機関によって費用が異なります。
- 基準値
- –
- 保険
- –
- 実費
- ¥77,000(税込)~
22着床前診断 PGT-SR
ご夫婦に染色体の構造異常がある場合、受精卵の染色体本数とその特定の染色体を調べる検査。
*検査機関によって費用が異なります。
- 基準値
- –
- 保険
- –
- 実費
- ¥77,000(税込)~
男性側の検査
A精液検査(コンピュータ解析+精子正常形態率)
コンピュータ精子分析装置(CASA)は、コンピュータ解析により精子運動率、運動速度、直進性などを詳細に分析しWHO基準と照らし合わせ評価します。また、精子正常形態率は精子に特殊染色を施した後に1000倍で拡大し頭部や尾部などをチェックします。
- 基準値
- –
- 保険
- –
- 実費
- ¥9,240(税込)
B精液検査+DFI検査(コンピュータ解析+精子正常形態率+DNAの損傷率)
Aの検査に加え、精子のDNAの損傷率(=精子の質)を調べます。
- 基準値
- –
- 保険
- –
- 実費
- ¥27,940(税込)
C男性不妊スクリーニングセット検査(テストステロン、AST、ALT、ALP、LDH、γーGTP、総ビリルビン、直接ビリルビン、TP、ALB定量、Na、K、Cl、UN、Cre、Glu、無機リン(IP)、カルシウム、マグネシウム、尿酸、血清銅、血清鉄、総コレステロール、中性脂肪、HDL-C、LDL-C、血清亜鉛、クラミジアトラコマティスリアルタイムPCR、LH精密測定、FSH精密測定 、PRL 精密測定、 HIV I・Ⅱ、HCV抗体、TP抗体、HBs抗原)
精子減少症、精子無力症などの男性不妊の検査を総合的に行います。1次検査は精液検査とあわせて行います。
- 基準値
- –
- 保険
- –
- 実費
- ¥23,650(税込)
D染色体検査(平日の14時まで)
重症精子減少症、無精子症などの場合には、染色体検査を行います。重症精子減少症の男性7%、無精子症の男性の18%に染色体の異常が発見されます。
- 基準値
- 46XY
- 保険
- ¥7,890
- 実費
- ¥33,000(税込)
EY染色体微小欠失分析検査(平日の14時まで)
Y 染色体微小欠失は、男性不妊症の原因の1つです。精子形成に重要な働きをもつといわれているY染色体上のAZF(Azoospermia factor)領域の欠失の有無やその部位を調べます。 AZFcの欠失の場合は精子が採取できる可能性があり、AZFa、AZFbの完全欠失あるいはAZFb+cの完全欠失の場合は精子が採取できる可能性はないといわれています。 TESEの前に精子が取れる可能性があるのか判定します。
- 基準値
- –
- 保険
- –
- 実費
- ¥44,000(税込)