不妊症・男性不妊・人工授精・体外受精・胚移植・AID・精子バンク等の不妊治療・不妊専門クリニック。
お知らせ

D通信#3:実施要項の改版、AID回数の算定期間、一般公募後の精子提供者の応募状況、卵子凍結をお考えの方へ

【1】実施要項の改版
【2】AID回数の算定期間
【3】一般公募後の精子提供者応募状況
【4】卵子凍結をお考えの方へ

*本メールはAIDをしている人に配信します。
【1】実施要項の改版
この度、提供精子による生殖補助医療の実施要項を改版いたしました。

●体外受精説明会への参加は不要に
4月から配偶者間の不妊治療は保険適用になります。保険適用可能な治療は予想以上に制限されてしまいました。一方で、皆様のIVF-Dは自費診療ではありますが、妊娠率を優先した自由な治療ができます。IVF-Dは提供精子の希少性から、1回の体外受精が不成功に終わった時、2回目の順番がいつになるかわかりません。当院としては、1回の体外受精で2人のお子様を授かれる充分な数の受精卵を確保できる治療方法を予定しています。これは、保険診療とは大きく異なることから、今後、保険診療がベースとなる体外受精説明会への参加は不要とします。皆さまの体外受精についてはIVF-D説明会にてお話します。
▼改版した実施要項
https://www.haramedical.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/12/guidelines_d.pdf

【2】AID回数の算定期間
第1回IVF-D説明会の参加条件となるAID回数の算定期間は5月31日実施分までです。

【3】一般公募後の精子提供者応募状況
本年2月より、精子提供者の条件を変更し、一般公募としました。結果、1か月の間に22名の方が検査・面談にご来院いただきました。匿名希望者が22%、非匿名希望者が78%と、非匿名の方が多い結果になりました。匿名・非匿名共に、妊娠後の夫婦に開示する「精子提供者周辺情報」書類を提出していただきます。この書類の記載内容がとても温かく、提供者の方が子どもに幸せになってほしい気持ちと、夫婦のためにできることを考えたという思いが伝わってきます。精子提供者は日本中から来てくださっています。飛行機、新幹線、離島からの船を乗り継いで。多くの善意が集まっていることに感謝しています。しかし、IVF-Dを円滑に行うためには、提供者の数はまだまだ足りません。当院は今後、精子提供者募集のPRをはじめていきます。皆様がこの情報を目にすることもあると思います。複雑な気持ちになるかもしれませんが、精子提供の医療は、その意味と透明性を大切に進めていきたいと考えていますので、ご理解いただけますようお願いいたします。

【4】卵子凍結をお考えの方へ
「いつIVF-Dができるかわからないので卵子凍結を検討している」というご相談が増えています。卵子凍結を検討している方は以下をお読みください。

▼検討すべき3つのこと
1つめ:卵子凍結はデメリットが多い
卵子はその大部分が水分のため、本来は凍結には向かず、妊娠率が高くない方法です。卵子凍結のメリット・デメリットについては、月1回開催している「卵子凍結説明会」で詳しく説明しています。参加方法は来場とオンラインの2通りからご選択いただけます。なお、来場を選択する場合は、会場に男性はおりませんので、奥様だけの参加をおすすめします。治療の流れや費用についても説明会で詳しくお話しします。
https://www.haramedical.or.jp/support/briefing4

2つめ:受精を繰り返せないという問題
凍結卵子を用いた体外受精をする時は、卵子の再凍結を避けるために、卵子は3個くらいずつ受精させます。たいてい、3個のうち2個は途中で発育を止めるため、残った1つを子宮に移植します。妊娠しない場合には、2回目の受精を行い、これを繰り返します。しかし、IVF-Dの場合は、提供精子の希少性から、受精を繰り返すことはできません。1回目の受精で上手くいかなかった場合に2回目の順番がいつ回ってくるのかはわかりません。そのため、IVF-Dを前提とする場合には、全ての凍結卵子を1回で受精させるため、複数の受精卵が発育し、再凍結をする卵子が複数発生します。再凍結によりさらに質の低下が起こる可能性があります。

3つめ:卵子凍結をしても順番待ちの間に年齢制限に達するリスク
現在の見通しでは、2年くらいの期間をかければ、IVF-Dを希望している方すべてに1回目のIVF-Dを提供できるのではないかと考えています。ただ、これはあくまでも現時点での見通しであり、精子提供者の数や、今後の学会からの通知により変わる可能性があります。卵子凍結をしても、IVF-Dを待っている間に年齢制限に達した場合には、当院でのIVF-Dは行えません。凍結卵子を他院や海外に移送し、移送先で治療することは可能です。

以上が検討していただきたい3点です。卵子凍結をすることで、卵子が減るとか、将来妊娠しにくくなるといったリスクはありません。リスクは卵子凍結をした費用が無駄になるかもしれないという点にあります。ご夫婦でよくご検討いただければと思います。

(2022年3月6日)

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