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D配信#58:第9回IVF-D説明会、特定生殖補助医療法案は廃案、2023年のAID・IVF-D 妊娠率・出産率、第2回 親子会を開催しました

目次
【1】第9回IVF-D説明会
【2】特定生殖補助医療法案は廃案に
【3】2023年のAID・IVF-D 妊娠率・出産率
【4】第2回 親子会を開催しました

【1】第9回IVF-D説明会

次回のIVF-D説明会を、下記の通り開催いたします。
・日時
8月2日(土)11:00~13:30
※終了後、ご希望の方のみ質疑応答の時間があります。

・対象者
倫理員会の承認を得たご夫婦で、AID3回以上実施している方。ただし、AMH1未満、40歳以上、卵管閉塞などの場合はAID回数の要件はありません。

・予約方法
ご夫婦それぞれが、診療予約システムよりお申込みください。予約項目は、【説明会・勉強会】→【IVF-D説明会(夫婦参加)】

・予約締切
7月30日(水)まで

【2】特定生殖補助医療法案は廃案に

報道等でご存知の方も多いかと思いますが、今年2月、自民・公明・維新・国民民主の4党が参議院に提出した「特定生殖補助医療法案」は、立憲民主党と共産党の反対により審議入りが遅れ、通常国会の会期内に審議が行われないまま閉会となりました。今年は参議院選挙が予定されているため、継続審議の手続きも取られず、法案は廃案となります。

今後の法案再提出が気になるところですが、立憲民主党が反対理由の一つとして挙げた「同性カップルや事実婚カップルが対象外となっている点」の解決が難しいとされています。

その理由として、議員連盟は「この問題を解決するには、特定生殖補助医療法案だけでなく、2020年に成立した『生殖補助医療法』自体の改正が必要になる」との見解を示しているためです。

この「生殖補助医療法」は、たとえば精子提供で生まれた子は法律上「夫婦の子」と認められるなど、大きな意義のある法律ですが、治療の対象は法律婚に限定されています。

当院としては、こうした議論の中で、「出自を知る権利」について十分に議論されないことに懸念を抱いています。

【3】2023年のAID・IVF-D 妊娠率・出産率

当院で2023年に実施されたAIDおよびIVF-Dの治療実績について、以下の通りご報告いたします。いずれも全年齢のデータです。2023年の治療で生まれたお子さんは81人です。

<AID>
・実施数:546件
・妊娠数:44件(妊娠率 8.1%)
・流産:5件
・中絶/死産:0件/1件
・出産数:38件(37週未満:1件、37週以降:37件)
→ AIDあたりの出産率:7.0%
・出生児数:単胎38、双胎以上なし

<IVF-D>
・胚移植数:133件
・妊娠数:61件(妊娠率 45.9%)
・流産:18件
・中絶/死産:0件/0件
・出産数:43件(37週未満:3件、37週以降:40件)
→ 胚移植あたりの出産率:32.3%
・出生児数:単胎43、双胎以上なし

【4】第2回 親子会を開催しました

先週土曜日、池袋の会場にて第2回親子会を開催しました。今回は、27家族84名の方にご参加いただきました。1歳3ヶ月未満のお子さんを連れてのご参加は初めての方が中心で、それ以上のお子さんのご家庭は、8割がリピーターでした。

今年は、中学生のお子さんを持つファシリテーターが2名参加され、思春期の子どもを育てる親としての実体験を共有いただきました。特に「思春期の子どもが自分の出自をどのように感じているのか」という話題には、強い関心が寄せられました。

アンケートでは、「テリングの実践」「情報共有」「原点回帰」「仲間」「つながり」「安心感」といったキーワードが多く寄せられ、参加者同士のつながりの大切さが改めて感じられる会となりました。

次回は、2026年5月~6月頃の開催を予定しています。なお、今年キャンセル待ちとなったご家族には、次回は優先的にご案内させていただきます。また皆様、そしてお子さんたちとお会いできることを、スタッフ一同心より楽しみにしております。

(2025年6月29日)