Article/Column 記事・コラム
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2013.09.02
体外受精説明会レポート(7月20日(土)開催分)
7月20日(土)に開催された体外受精説明会のレポートです。【開催日時】7月20日(土)14:00~16:30【ご参加頂いた方】(アンケートを基に作成しておりますので全体の合計人数よりも少ない個所もございます。)・参加人数・・・83名→ご夫婦での参加 ・・・・・・・・・・・・66名(33組)→おひとりでの参加・・・・・・・・・・・・17名・クリニックの通院について→当院通院中の方 ・・・・・・・・・・・・31名→他院通院中の方 ・・・・・・・・・・・・8名→どちらも通院されていない方 ・・・・・・・・・・・・8名・体外受精の経験→あり ・・・・・・・・・・・・10名→なし ・・・・・・・・・・・・25名【頂いたご意見】・もう少し時間を短縮して頂いた方が良い。スタッフ全員でケアをしてくれる印象を受けたので、実践されている事を期待したいです。・培養の説明と実績報告併せての説明があると分かりやすいと思いました。スライド資料にメモが取れると振返って考えやすいと思いました。・詳しく聞けて良かったですが、料金など表が小さく細かすぎるかと思います。もう少し大きくしてほしいです。病院もサロンも、もっと予約が取りやすくなればいいと思います。勉強にはなりましたが、少し心がついてゆかない感じにもなりました。・他院の説明会にも何度か参加しましたが、一番分かりやすかったです。【頂いたご質問】・採卵についてQ:麻酔の種類と薬品名を教えてほしい。A:静脈麻酔。ソセゴンとプロポフォールを使用しております。Q:排卵でOPU中止となった場合、はらメディカルクリニックでは、どのようにしていますか?A:人工授精(AIH)へ変更になることが多いです。・精子についてQ:顕微授精の際は、どういう精子を選んでいるのですか?A:形態的に良好で元気にまっすぐ動いている精子は染色体の異常がすくないという報告があるので、そういった精子を探させていただいております。・その他のご質問Q:3年前に感染症や、卵管造影などの検査をしたが、またすべてやらないといけないのか?A:ホルモン検査、精子検査、感染症などはやっていただいた方がいいと思います。卵管造影は、体外受精をご希望の場合は、早急に検査しないといけないわけではないと思います。
- 体外受精説明会のレポート
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2013.04.26
精子の調整方法について
こんにちは。本日のコラムは培養部が担当いたします。みなさまにお渡ししているピンク色の精子の所見が記載されているカードには、原精液と調製後の2つの精子の状態が記載されています。精子の調整ってどういう意味?と思われる方が沢山いらっしゃるかと思います。そこで今回は精子の調整方法についてお話させていただきます。当院では、「精子密度勾配遠心法」という方法で精子の調整を行っています。密度勾配遠心法とは、試料を乗せて遠心分離すると、溶媒よりも重いものは沈んでいき、軽いものは浮いていきます。そして自分と同じ密度の場所に行くと浮きも沈みもしないため、集まって層を作ります。これを利用して精子の調整を行います。まず、射出直後の精液はすぐに調整することはできません。射出直後はドロドロした状態ですが、30分経つとサラサラした状態になります。このサラサラした状態になることを液化といいます。この液化した状態で初めて精液の調整ができます。射出後の精液には白血球や細菌などの異物が混じっています。本来は排卵直前に出て来る頚管粘液がこれらの子宮内への侵入を防ぎます。もしこれらが子宮内に侵入すると、感染を引き起こす原因となります。また、受精の妨げにもなります。しかし、人工授精、体外受精の場合は、この頚管粘液の部分をショートカットすることになるので、これら取り除く必要があります。そこで、精子密度勾配遠心用培地と呼ばれる培養液を使います。これを使用し遠心すると、精子と白血球や細菌などの異物を分離することができます。また、精子も生きている精子と、死んでいる精子や奇形の精子とを分離することができます。遠心後に分離された、生きていてかつ正常な形の精子をきれいに洗い、精子の調整は終了となります。この、より良い精子を分離する方法を「精子密度勾配遠心法」と言います。そして、精子の調製後に人工授精、体外受精、精子の凍結が行われます。ただし、この精子密度勾配遠心法はあくまでも理論上の話です。100%の確率で良い精子だけを分離することはできませんのでご了承ください。このように私達培養部は、卵だけでなく精子も大切にお預かりしています。不安なことがございましたら、お気軽にお声かけ下さい。
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2012.04.06
胚盤胞のグレードについて
やっと桜も咲き始めてきましたね。 今回は培養部の担当です。 今回は胚盤胞のクレードについてお話ししたいと思います。 上の胚盤胞は4AAというグレードです。 胚盤胞のグレードは数字と二つのアルファベットで表します。まず、数字は胚盤胞の発育の段階を表し、初期の段階が1で発育が進んでいくにつれて数字が大きくなり、6段階あります。二つのアルファベットについては最初にくるものが将来胎児になる細胞、後に来るものが将来胎盤になる細胞を評価するものでA、B、Cの三段階で細胞の多いものをA、少ないものをCというような評価になります。妊娠率としては、C評価のものよりA評価のものの方が高い傾向にあります。 胚盤胞のグレードの数字の部分を気にされて、3AAよりも5AAの方が良いのか?という質問を受けますが、この場合5AAの方が3AAより成長が早いというだけで妊娠率に差はありません。胚盤胞は数時間でどんどん成長が進んでいく為、数字はあまり気にされなくて大丈夫です。やはり重要となってくるのは二つのアルファベットですが、こちらも見た目の評価になりますので、A評価のものでも染色体異常のものが含まれていたり、C評価のものでも力のあるものは妊娠から出産まで至ります。気になってしまうとは思いますが、参考程度に見て頂ければと思います。他にも受精卵について気なることや分からないことがございましたら、培養士相談でお聞きください。
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2011.10.14
採卵後の説明と副作用
こんにちは。 朝と昼の温度差があり、体調管理が難しい季節になりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。 本日のコラムは培養部が担当させて頂きます。 体外受精の採卵後、午前中のお休みの間に私達培養部がみなさまのお部屋に伺い、卵や精子の状態についてお話させていただいております。 その時、採卵決定時のエストロゲン値が1500pg/ml以上の方、採卵数が6個以上の方には新鮮胚移植ではなく、全胚凍結をおすすめしています。それは、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)という副作用の危険があるからです。 OHSSは排卵誘発剤にhCGを使うことによって複数個の卵が育つことにより起こります。最初の症状は下腹部痛及び腹部膨満感です。さらに様々な症状が出てきます。血管の透過性が大きくなり、血液中の水分が血管の外に出て、その水分が胸やお腹に溜まってしまうと、下腹部痛だけでなく腹部腫大や呼吸困難を引き起こします。重症化してしまうと、血液中の水分がないことによって尿が出にくくなり、腎不全になってしまったり、血液が濃縮することによって血栓ができて、それが脳や肺に詰まってしまうと脳血栓症・肺血栓症などを引き起こしてしまいます。 当院では、採卵後にOHSS予防のためのお注射をうつ方もいらっしゃいます。この方法は、院長が研究会で発表し、評価をいただいている方法です。 移植を1周期延期するのは遠回りに感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、妊娠にベストな状態で移植をした方が妊娠率も上がります。 みなさまが安心・安全に妊娠できるように院長・スタッフ一同努力しておりますので、不安なことなどがございましたら、お気軽にお声かけください。 採卵および移植は体調が結果を左右いたしますので、くれぐれも風邪など引かぬようお体ご自愛ください。
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2011.04.15
受精障害について
桜の季節もいつしか過ぎ、葉桜の季節となりました。 みなさま、いかがお過ごしでしょうか? 今回、培養部は生命の誕生である「受精」がうまく起こらない「受精障害」について 考えられる原因及びその治療法についてお話したいと思います。 通常自然では膣内に射精された精子は卵子に向かってすすんでいき、卵管膨大部という場所で、1匹の精子が卵子の中へ侵入し、受精がおこります。 受精障害とは、精子が十分にいるにもかかわらずこの受精が起こらないことをいいます。 受精障害の原因としては、卵子に問題がある場合、精子に問題がある場合、両方に問題がある場合の3つが考えられます。 まず、卵子に問題があった場合、原因は次のように考えられます。 1.卵子の殻の部分である透明帯が固かったり、厚かったりし、精子がくっつけない場合、精子が卵子の透明帯を通過できず、受精することができなくなってしまう。 2.精子が透明帯を通過後に、精子の持つ因子が卵子内に放出されると卵子が活性化し、受精が起こりますが、その活性化が起こっていない。 3.採取できた卵子が未熟で、卵子自体に受精する能力がなく、受精できない。 次に精子に問題があった場合です。 4.精子の機能的な問題により、卵子の殻の部分である透明帯にくっつけなかったり、透明帯を通過できず受精が起こらない。 5.精子が透明帯を通過後に、精子が卵子を活性化する因子をうまく放出できなかったり、その因子がない等で卵を活性化できず受精が起こらない。 この障害を打破する方法として、原因が1及び4の場合は顕微授精を実施するという方法があり、原因が2及び5の場合は卵子を活性化させるという方法があります。 精子が透明帯を通過できない場合は、顕微授精で確実に精子を卵子に注入することにより、受精を起こすことができます。 卵子が活性化しない場合は、顕微授精により卵子に精子を注入した後で電気刺激やカルシウムイオノフォアという方法で活性化を誘起させることで、受精させることができます。 原因が3の場合に関しては、今回とは異なる誘発方法に変えたり、エコーでの観察回数を増やしてもらうことにより、成熟卵の数を増やし受精卵を獲得できる可能性を高める事ができます。 受精障害は、一度の体外受精で判断がつかず難しい症例ではありますが、きちんと選択肢を提示させていただき、最善の方法をとらせていただ
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2011.02.18
胚盤胞の着床
こんにちは。 今週は東京でも大雪になるほどの寒さが続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。 本日は培養部が担当させていただきます。 今回は胚移植のタイミングについてお話ししたいと思います。 通常、胚移植は胚の発育と着床のタイミングを合わせて行います。 胚は順調に分割が進めば受精後2日目に2~4細胞、3日目に8細胞、4日目に桑実胚、そして5日目に胚盤胞になります。このように順調に分割が進むのが理想です。 そして胚盤胞は、約1日かけて透明帯と呼ばれる殻を脱出し(ハッチング)、子宮内膜に接着、着床がおこります。 また、子宮内膜はエストロゲンやプロゲステロンなどのホルモンの影響により胚を受け入れやすい状態に変化します。この妊娠可能な期間をインプランテーションウィンドウと呼び、排卵後5~7日目と限定されています。この期間に胚盤胞が内膜に着床し、妊娠が起こります。 このため着床する為に必要な胚と子宮内膜のタイミングを合わせるためには受精後7日目頃にハッチングした胚盤胞が子宮内にいないといけないということです。 ではもし、5日目で移植する場合、成長のスピードが遅い、または止まってしまっている胚を移植しても妊娠の可能性はあるのでしょうか? 通常、受精後5日目で胚盤胞に到達しますが、その時桑実胚の場合、成長のスピードが遅れていることになりますが、妊娠の可能性は十分にあります。 しかし、5日目で分割期胚だった場合は発育が停止していると考えられるため、妊娠する可能性はほとんどありません。このようなことから基本的に当院では受精後5日目での移植の場合、桑実期胚以上に成長している胚しか移植を行っておりません。 発育が止まってしまって移植ができないことはつらいことですが、胚の発育と着床のタイミングを合わせるために、移植を断念することも時には必要となることをご了承ください。
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2010.11.12
精子のご持参と院内採取について
こんにちは。 今回のコラム担当は、培養部です。 皆様よりよく聞かれる質問の中に、精液の採取は院内での採取の方が良いのでしょうか? という質問があります。 当院での統計では、院内採取と自宅採取での体外受精における受精率や胚盤胞到達率には全く差は出ておりませんし、人工授精での妊娠率にも有意差は認められません。 このことより培養部では、自宅採精でも全く問題ないとお話しております。 ただし、採取してからクリニックに持参するまでに5時間以上経過してしまう場合は、精子の運動率の低下や、雑菌が繁殖してしまう恐れがありますので、その場合は、院内での採取をお勧めいたします。 可能であれば、採取後2~3時間でクリニックにご持参いただくのが良いかと思います。 精液をご持参して頂く際には、冷やしたりせずにそのままお持ちください。 また、当院でお渡ししている精子のダメージを和らげるための培養液を、精液に入れ忘れたと心配される方がいらっしゃいますが、入れ忘れたとしても特に問題はございません。 院内採取において注意が必要なのは、ご主人が繊細な方の場合、いつもと違う場所で採取すると、緊張のせいか、なかなか採取ができなかったり、精子数の減少や運動率が低下するなど、状態が悪くなってしまう方もいらっしゃいます。 院内採取が良い、ということはありませんので、ご夫婦で相談の上どちらにするかお決めください。