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不妊治療と仕事の両立|不妊治療と仕事の両立は可能か?不妊治療の流れや現状について

不妊症の検査・治療

不妊治療と仕事を両立している人の割合と現状

不妊治療と仕事を両立している人の割合

国立社会保障・人口問題研究所の行った調査「2015年社会保証・人工問題基本調査」によると、実際に不妊の検査や治療を受けたことがある(または現在受けている)夫婦は、全体で18.2%、5.5組に1組の割合でした。その中で仕事を両立しているカップルはどれほどいるのでしょうか。厚生労働省が平成29年度に行った「不妊治療と仕事の両立にかかる諸問題についての総合的調査」によると、265人中141人が「両立している」と答え、「両立出来ずに仕事を辞めた」方は42人、「両立出来ず不妊治療を辞めた」方は29人、「両立できず雇用形態を変えた」方は21人、その他32人でした。
このデータをみると、34.7%の方が不妊治療と仕事の両立ができず、どちらか一方を諦めなくてはならない状況であったことがわかります。また、NPO法人FINEの行った「仕事と不妊治療の両立に関するアンケート Part 2」によると、不妊治療と仕事の両立をしている人であっても、95.6%の人は「両立は困難」と回答しています。

不妊治療の現状

2018年の日本の総出生数918,400人のうち56,979人、つまり全体の6.2%が体外受精により誕生しています。この数字は年々増加しており、その5年前の2013年と比べると2%も上昇しています。また、この統計では体外受精で生まれた子どものみが対象となっていますので、人工授精やタイミング療法を含めた数字で考えると、不妊治療により生まれた子どもの数はもっと多くなっていると思われます。
2018年 総出生数918,400人 /体外受精で生まれた子ども56,979人 /割合6.2% →16人に1人 2013年 総出生数1,029,800人 /体外受精で生まれた子ども42,554人 /割合4.1% →24人に1人 ※厚生労働省 人口動態統計(確定数)の概況と日本産科婦人科学会ARTデータブックより参照
このように、不妊治療を必要とするカップルが増えている一方、不妊治療を続けられる環境が整っておらず、仕事を諦める、もしくは治療を断念するといったカップルは少なくありません。

不妊治療と仕事の両立が難しい理由

NPO法人FINEの行った「仕事と不妊治療の両立に関するアンケート Part 2」によると、仕事をしながらの不妊治療の難しいところは?(自由記述・複数回答)」という問いに対し、71.9%の人が「急に・頻繁に仕事を休むことが必要であること」と回答しています。次いで「あらかじめ通院スケジュールを 立てることが難しいこと」が47.3%、「周りに迷惑をかけて心苦しいこと」が25.6%でした。

なぜ急に仕事を休む必要があるのか?

不妊治療は卵子の育ち具合によってスケジュールが変わるからです。例えば体外受精をする場合まずは卵子を採る手術(採卵手術)をしますが、その卵子はいつ採ってもいいのではなく、卵子が卵胞の中で成熟し、卵胞から飛び出す寸前のタイミングで採らなくていけません。そのベストなタイミングを逃さないためのスケジュールとは、月経が来たら2日目か3日目に採血と超音波検査をすることで卵子の状態をみてから卵の育て方を決めます。そこから約1週間後に2回目の採血と超音波検査をして卵の成長具合を確認します。事前にたてたスケジュール通りに進むのはここまでです。この先については、細かい調整となるため「では明日また採血に来てください」だったり「明後日採卵しましょう」という様に急にスケジュールが決まることが多くあります。 ある程度は薬で調整をすることも出来ますが全てをコントロールすることは難しく、卵子の成長具合に合わせて最適な時期で採卵手術をするためには、どうしても急に決定する通院スケジュールとなってしまうのです。

なぜ頻繁な通院が必要なのか?

ここでも採卵手術の場合を例にすると、先述した通り、卵の成長具合をみるための採血と超音波検査のための来院が月経開始から採卵手術までの12~14日間で最低でも2~3回必要です。また、卵子を育てるために注射で薬を投与することもあり、自分で注射が打てない場合は、多い方だと毎日来院して注射を打っていただく必要があります。 しかし、注射のための来院は自分で注射を打てるようになれば不要となりますので、当院では採卵周期に入るまでに「自己注射練習」をして、自分で注射を打てるようにしていただくことをおすすめしております。

精神的な負担

不妊治療と仕事との両立が難しい理由として「周りに迷惑をかけて心苦しい」「上司・同僚の理解を得られない/得難い」「治療のことを職場でカミングアウトすることが難しい」といった精神的な負担をあげている方も多くいます。 仕事と不妊治療の両立ができる体制作りの必要性が高まっているなか、近年では福利厚生として不妊治療のサポートがあったり、リモートワークなどの働き方選択もできるようになった企業もあります。また、不妊治療中であることを職場に伝えるためのツールとして、「不妊治療連絡カード」という不妊治療の状況や、不妊治療そのものについての概要が記されたフォーマットが厚生労働省から発行されています。このように少しずつではありますが、不妊治療を受ける方々への精神的負担軽減のため、職場の受け入れ体制や身近な人の支えなどについて社会全体で取り組んでいく必要があると考えます。 不妊治療施設側のサポートしても、治療の他、カウンセリングを受けられる施設も多くあります。はらメディカルクリニックでも心理士によるカウンセリングや、看護師や不妊カウンセラーとの相談をご用意しておりますのでぜひご活用ください。

不妊治療の流れについて

初診から卒業(妊娠)まで

1. 初診

  • 通院システムの説明
  • 検査(女性:採血検査・超音波検査、男性:採血検査・精子検査)
  • 医師の問診
を行います。医師の問診ではご夫婦の希望や状態をお伺いし、これからどんな治療を行っていくかを相談して決めます。

2. 再診(治療スタート)

タイミング療法の場合 タイミング療法:妊娠しやすいセックスの時期を指導
月経不順などの症状が無いということであれば、月経開始日から10日前後に来院していただき、超音波検査で卵胞の大きさや子宮内膜の厚さを測り排卵日を特定します。そして一番妊娠しやすいセックスのタイミングをお伝えします。 生理が来ない、卵胞が育たない、などの場合にはピルや排卵誘発の薬を処方するため月経開始から5日以内に一度来院していただきます。 最低来院日数:女性 1日(薬の処方がある場合は2日)、男性 0日
例)
人工授精の場合 人工授精:妊娠しやすい時期に精子を直接子宮内に注入
月経不順などの症状が無いということであれば、月経開始日から10日前後に来院していただき、超音波検査で卵胞の大きさや子宮内膜の厚さを測り排卵日を特定します。そして一番妊娠しやすい時期に人工授精を行います。男性は人工授精の日には院内で精子を採取するか、持参する必要があります(持参の場合は女性側がもってきても構いません)。 ただし生理が来ない、卵胞が育たない、などの場合にはピルや排卵誘発の薬を処方するため月経開始から5日以内に一度来院していただきます。 最低来院日数:女性 2日(薬の処方がある場合は3日)、男性 0日
例)
体外受精の場合 体外受精:卵子を採って体外で受精させた受精卵を着床しやすい時期に子宮へ戻す
採卵:受精できる状態まで育った卵子を手術で体外に取り出す 胚移植:体外で受精させ着床できる状態まで育った受精卵を着床しやすい時期に子宮へ戻す この2つを合わせて体外受精といいます。
採卵周期
採卵周期では卵子が多く採れるように排卵誘発(薬によって複数の卵を成長させること)をします。月経がきたら2.3日の内に来院し誘発方法を決め、10日目前後に採血検査と超音波検査で卵の状態を確認し、採卵日を決定します。 採取した卵子はその日のうちに受精をさせます。そのため男性は採卵日に院内で精子を採取するか、もしくは女性か男性どちらかが精子を持参をする必要があります。あらかじめ凍結保存しておいた精子を使うことも可能です。 最低来院日数:女性 3日(注射のための来院が必要な場合は注射の回数による)、男性 0日
例)
胚移植周期
胚移植周期では着床しやすい時期に受精卵を子宮へ戻します。 ホルモン補充周期の場合、月経が来たら1~3日の内に胚移植までのスケジュールを経てます。そして10日前後で採血検査と超音波検査を行ってから、膣坐薬を開始し、着床を促すSEET法を行って18日目前後で胚移植をします。 最低来院日数:女性 4日、男性 0日
例)

3. 妊娠判定

体外受精の方は、胚移植をしてから10日前後に採血検査にて妊娠判定を行います。 タイミング療法や人工授精の方は、市販の妊娠検査薬をつかっても構いません。 妊娠反応がでたら妊娠8週目ぐらいまでご通院いただきます。それまでに出産する病院を決めたり、母子手帳を受け取りに行ってもらいます。妊娠8週目ごろになったら当院は卒業で、出産する病院へ紹介状をお出しします。

仕事をしながら治療を続けるためのご提案

1. 自分で注射ができるようにする

自己注射練習を行うことで、来院することなく、ご自宅で自分で注射ができるようになりますので、採卵周期の来院回数を減らすことができます。 自己注射練習では看護師が、薬剤のあけ方から、器具の準備方法、注射する位置まで40分かけてゆっくりお伝えいたします。わかりやすくまとめた動画もご用意しておりますので、方法を忘れてしまっても自宅で復習することができます。自己注射練習はWeb予約システムよりご予約いただけます。

2. 電話診察を利用する

超音波検査、採血、注射などが不要な「ご相談のみの診察」は、電話診察を利用しましょう。例えば、移植周期の場合、月経3日目までに電話診察で胚移植スケジュールを立てれば、自宅や職場にいながらでもスケジュール相談ができ、薬は郵送でお送りしますので、来院の必要はありません。電話診療はWeb予約システムよりご予約いただけます。

3. 仕事のスケジュールに合わせた治療スケジュールを作る

当院では採卵周期と移植周期に「要望書」を提出していただいています。 その中の設問に、来院不可日を指定できる項目がありますので、どうしても外せない予定がある場合はそこに入力をしていただきますと、その日を避けた治療スケジュールを設定します。 今周期採卵ご要望書 今周期胚移植ご要望書

4. タイミング療法・人工授精の場合の排卵誘発剤を郵送で受け取る

タイミング療法や人工授精の方で排卵誘発をする場合、薬を郵送でお送りすることが可能です。タイミング療法・人工授精周期の薬の郵送はWeb予約システムよりご予約いただけます。

仕事と不妊治療の両立を

はらメディカルクリニックは「最短の妊娠を」提供いたします。 この「最短」とは妊娠までの期間を意味しますが、同時に「通院の手間の省略」「待ち時間の削減」「治療のわかりやすさ」という意味も含んでいます。 治療に費やす時間をなるべく軽減し、そして治療に悩む時間も少なくすることが、当院ができる、仕事と治療の両立のためのサポートだと考えております。 豊富な臨床経験に加え、最新の学術論文とエビデンス(この治療法がよいといえる証拠)に基づき医師、培養士、看護師、カウンセラー、セラピストが連携することでお一人おひとりに適した治療を提供することをお約束します。 仕事と不妊治療の両立に悩んでいる方は、当院にご相談ください。
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